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気になる健康情報【食中毒に気をつけよう!】



原因になる細菌の特徴と予防法

O157〜腸管出血性大腸菌

特徴  O157がつくりだす強力な「ベロ毒素」は、体内に侵入すると大腸をただれさせ、血管壁を破壊して出血をおこします。そして腎臓に障害を与え、脳や神経にも作用して、発病してから短期間で生命を奪うこともあります。
牛などの家畜やその糞便から土壌や水汚染で農作物も汚染されるといわれています。食中毒患者の便から経口感染することもあります。
酸に強く、75度1分の加熱で死滅します。
原因となる食品  牛ひき肉、生レバー、生野菜
症状  まず激しい腹痛が起こり、下痢を繰り返し、真っ赤な鮮血の混じった下痢便が出ます。胃かいようなどの血便は黒ずんでいますが、O157は真っ赤な血便です。場合によっては、腎臓に影響を及ぼし、尿が出にくくなり、体がむくむようになり、さらにひどくなると尿毒症を起こすことも。強いケイレンや意識障害を引き起こすこともあります。
予防法 ・帰宅時、調理前、食事前などには十分に手を洗う。
・食肉を扱った容器、包丁、まな板は熱湯で殺菌する。
・生肉、生レバーを食べない。
・食材はよく洗い、十分に加熱する(75℃・1分以上)。
・生ものは早めに調理する。
・まな板、包丁、ふきんなどは食材ごとに使いわけ、よく洗う。
・調理後は早めに食べる。
・井戸水は生のまま飲まない。
・低温でも生き続けるので、冷蔵庫に入れたことで安心しない。
サルモネラ菌

特徴  もともと自然界に広く分布し、牛・豚・鶏などの家畜・家禽、犬や猫などのペットも保有しています。2000以上の型があり、重症の食中毒を起こすものもあります。
 一般に1g中に1万個以上の菌が増殖した食品を食べると感染し、急性胃腸炎をおこします。
 一般に人から人への伝染はありませんが、幼児や高齢者は二次感染の可能性があり、わずかな菌量でも感染します。
 低温や乾燥に強い性質があります。
原因となる食品  牛・豚・鶏などの食肉、卵など。特に最近は鶏卵の汚染率が増加しており、卵焼きやオムレツ、手作りケーキやマヨネーズなどからも食中毒が起こっています。また、ペットからの感染も要注意!
症状  食後、半日から2日後までに吐き気やへそ周辺の腹痛が起こります。その後、水用便や軟便が出て、38度前後の発熱と下痢を繰り返します。1日〜4日ほど症状が続きますが、点滴や抗生物質などで治ります。カゼと症状がよく似ているので注意!
予防法 ・食肉や卵は十分に加熱する。
・まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
・調理後は早めに食べる。
・長期間の保存はできる限り避ける。
・ペットに触れたあとは、よく手を洗う。
腸炎ビブリオ

特徴  海水や海中の泥に潜み、夏になると集中的に発生します。最近、発生件数が最も多かったものが腸炎ビブリオ食中毒です。
 増殖能力がすごく、短時間で繁殖します。塩水を好みますが真水に弱い。熱に弱く、100度では数分で、60度では15分で死滅、5度以下ではほとんど増殖しないという性質があります。高温、または低温になると増殖が鈍ります。
原因となる食品  夏になると、近海産のアジやサバ、タコやイカ、赤貝などの内臓やエラなどに付着しているため、これらをさしみにすると感染します。
 また、魚介類に付着した腸炎ビブリオが、冷蔵庫の中やまな板などを通じて他の食品を汚染し、その食品から食中毒を起こすことも。
症状  食後、10〜24時間後にさしこむような激しい腹痛と下痢が起こります。また、激しい下痢が続くため、脱水症状を起こすことも。発熱はあまりなく、ほとんどは抗生物質などで2〜3日で回復します。ただし、水用便が正常に戻るまでには1週間くらいかかります。
予防法 ・魚貝類は、できるだけ加熱して食べる。
・調理する直前までは、冷蔵庫などで5度以下で低温保存する。
・調理したさしみは、できるだけ早く食べる。
・冷蔵庫で保管するときは、他の食品と接触しないように。
・調理の際は、魚貝類を真水でよく洗う。
・まな板やふきんは、魚介類専用のものを使い、使った調理器具は、よく洗い、熱湯などで殺菌する。
ブドウ球菌

特徴  自然界に広く分布しており、健康な人の皮膚やのどなどにもいますが、食中毒をおこすのは、汚染された食品の中で毒素をつくるときだけ。
 ただし、いろいろな食品の中で増殖し、毒素は熱や乾燥にも強く、酸性、アルカリ性が強いところでも増殖します。また、食中毒だけでなく、キズ口を化膿させる性質があります。
原因となる食品  おにぎりや弁当、サンドイッチやケーキなどの手作りの食品が原因となります。ほとんどの場合、調理する人の手から菌が伝わって食品に取り込まれます。
 特に、調理人の手や指に傷や湿疹があったり、傷口が化膿しているような場合は、食品を汚染する確率が高くなります。
症状  食後、およそ3時間以内に吐き気や激しい嘔吐が起こり、腹痛や下痢も伴いますが、38度以上の高熱になることはあまりありません。ほとんどが1日以内に回復しますが、脱水症状になると点滴などが必要になります。
予防法 ・手や指に傷がある人や、手が荒れている人は、調理をしない。特に、食品製造に関わる人は、十分に手や指を消毒してから調理する。
・消毒した後、エプロンなどで手をふかない。
・マスク、防止、ゴム手袋などを着用して調理する。
・使うまな板、包丁、ふきんなどは、良く洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
・食品を室温で長時間放置せずに、調理後は、できるかぎり早めに食べる。
カンピロバクター

特徴  最近、発生件数が増え、注目されている食中毒菌。ふだんは鶏や牛などの腸に住み、食品や飲料水を通して感染します。少量で感染し、人から人へ直接感染したり、ペットから接触感染することも。
原因となる食品  生の鶏肉や牛肉が感染源となることが多く、生乳などの畜産品や飲料水などから見つかっています。
 また、犬や猫などのペット、ネズミなども保菌しているため、これらから感染することもあります。
症状  感染から発症するまで2〜7日かかります。まず、発熱、けん怠感、頭痛、めまい、筋肉痛が起こり、次に吐き気や腹痛を起こします。
 その後、数時間から2日後までに、1日に2〜6回、多いときには10回以上下痢が起こり、水用便が出ます。
予防法 ・食肉などを冷蔵庫に保存するときは、他の食品とわける。
・食肉などは十分に加熱する。
・飲料水は、煮沸するなど、完全に滅菌してから飲む。
・調理の際は、必ず手を洗って消毒を。
・まな板、包丁、ふきんなどは、よく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
ボツリヌス菌

特徴  世界中の土壌に広く分布しており、海や湖の泥の中にもいます。びん詰、缶詰、真空包装食品など、酸素が含まれない食品中で増殖し、強い毒素をつくります。
 芽胞は特殊な構造をしているため長時間煮沸しても死なず、消毒薬にも強い抵抗力をしめすため、致死率の高い恐ろしい細菌として知られています。
 食品だけでなく、8ヶ月以下の乳児の腸のなかでも増殖します。
原因となる食品  自家製の海産物や保存状態の悪いびん詰から感染することが多く、特に海外みやげの真空パックされた魚のくん製や、酢漬け、塩漬けなどや、自家製の野菜や果物の缶詰、輸入したキャビア、自家製の魚のくん製、からしレンコン、ソフトチーズも要注意!
症状  感染してからおよそ8〜36時間後に、吐き気、嘔吐、便秘などがおこります。特徴的な症状は、脱力感、けん怠感、めまいで、ひどくなると、物が二重に見えたり、まぶたが下がったり、言葉が出にくくなり、ときには、尿が出なくなったり、歩くこともできなくなります。
 発熱はなく、意識もしっかりしていますが、治療が遅れると呼吸困難などをひきおこして死亡します。
予防法 ・新鮮な材料を使用し、洗浄を十分行う。
・pHや食塩、佐藤、あるいは、亜硝酸ナトリウムなどを添加して菌の増殖を抑える。
・できるかぎり十分な加熱処理をする。
・製造中、保存中にバター臭がするものは廃棄する。
ウェルシュ菌

特徴  もともと自然界に広く分布し、土や水中、健康な人の便の中などにいます。特に牛、鶏、魚の保菌率が高く、食肉や魚介類の加熱調理食品が原因になりやすいといえます。学校給食や仕出し弁当などで、集団発生するケースが多い食中毒菌です。
 煮沸1時間以上でも死滅せず、空気のないところを好み、空気に触れると発育しません。
原因となる食物  肉類や魚介類を使ったたんぱく食品が原因となります。肉の揚げ物などを常温で放置しておくとウエルシュ菌はどんどん増殖します。特に、スープ、カレー、肉汁などには注意!
症状  食後、約12時間で下痢が始まり、水用便が出ます。下痢は1日2〜5回おこりますが、腹痛はあまり重くありません。ときには嘔吐を伴うこともありますが、1〜2日で回復するケースがほとんどです。
予防法 ・スープなどを調理するときは、必ずよくかきまわし、できるだけ底の浅い容器に入れて保存する。
・冷凍肉は完全に解凍してから調理する。
・調理後は早めに食べる。
・室温で放置せず、保存する場合は、すぐに冷却し、冷蔵庫に保存する。
・保存後の食品は、食べる前に再度加熱する。
セレウス菌

特徴  河川、土の中など、自然界に広く分布しており、ふだんは芽胞といわれる植物の種子のような形をしていて、適当な栄養や温度が与えられると発芽します。芽胞は熱に強く、調理過程では、死滅しません。食べ残しなどを好み、さまざまな食品から感染します。
嘔吐型、下痢型の2種類があり、嘔吐型のセレウス菌は、増殖するときに食品内に毒素をつくります。
原因となる食物  焼飯、スパゲッティー、ピラフ、焼きそばなどの、米や小麦などの農作物を原料とする食品が主な感染源です。嘔吐型は主に米飯から、下痢型は主に食肉製品やスープなどから感染します。米飯やスパゲッティーでは増殖しやすいので、十分に注意しましょう。
症状  嘔吐型の場合は、感染後1〜5時間で激しい吐き気をもよおし、嘔吐をくりかえします。下痢型の場合は、感染後8〜16時間で吐き気をもよおし、下痢が続きます。
予防法 ・食材は常に新鮮なものを。
・調理の際は、十分に加熱する。
・調理した食品は、常温で放置せず、早めに食べる。
・大量につくった焼き飯、スパゲッティなどを翌日調理することは避ける。
ナグビブリオ菌

特徴  河川にすむコレラ菌の仲間で、都市近辺の河川や沿岸部の海水に生息しており、海の泥のなかで増殖した後、水中に出てきます。下水などの汚染がひどいところでは、数か月から1年以上にわたって生き続けます。
原因となる食物  マグロのさしみ、カニ、エビ、生かきなどから菌が見つかっています。特に、カニやエビの殻に付着している可能性が高いといわれています。東南アジアなど、コレラの流行地域から輸入した魚介類や飲料水には十分な注意が必要です。輸入冷凍魚介類からの感染も指摘されています。
症状  コレラ菌と同様、人の腸の中で毒素をつくりながら増殖するため、下痢とともに急激な胃腸炎を起こします。感染してから5〜12時間で腹痛がおき、水のような便が出ます。また、嘔吐を伴い、38度前後まで発熱することもあります。
予防法 ・魚貝類やその加工品を製造・流通するときは、常に4〜8度以下の低温を保つ。
・魚介類は、できるだけ加熱調理する。
・得に輸入冷凍魚貝類は、完全に解凍してから十分に加熱する。
・下痢症状のある人は食品の調理、取り扱いをしない。
エルシニア菌

特徴  5℃以下でも増殖するため冷蔵庫でも発育する低温細菌。5種類ありますが、食中毒をおこすのはそのうちの2種類です。ふだんは主に家畜などが保菌し、汚染された食肉などを通じて感染します。加熱調理を心がければ、完全に予防することができます。井戸水からの感染もあります。
原因となる食物  牛乳、乳製品、食肉などが主な原因食品。食肉を冷蔵庫で長期間保存しておくと他の食品を汚染し、二次感染をまねくことも。
症状  感染すると、虫垂炎のような猛烈な腹痛におそわれます。大人と幼児では下痢の症状が違い、大人の場合の下痢回数は1日2〜4回ほどですが、2歳以下の幼児では、なんども下痢をくりかえし、軽い発熱もみられます。発熱とともに発疹が出ることも多く、発疹性の食中毒にかかったらエルシニア食中毒の可能性が高いといえます。
予防法 ・食肉などを冷蔵庫に保存するときは、他の食品とわけて冷凍保存する。
・食肉などは十分に加熱してから食べる。
・調理後は早めに食べ、食肉などの長期冷蔵は行わない。
・まな板、包丁、ふきんなどは、良く洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
小型球形ウイルス(SRSV)

特徴  最近、SRSVに汚染されたかきを食べて激しい嘔吐と下痢をしめす急性胃腸炎の集団発生が世界各地で多数報告され、注目されています。
 SRSVにはいくつかの種類があり、電子顕微鏡で見ると小さな球形の構造をしていることから、この名称がつけられています。食品や飲料水を介して感染しますが、人から人への感染も報告されています。
原因となる食物  生かきが感染源になることが多いですが、サラダ、果実、ケーキなど、生のまま食べる食品から感染することもあります。また、食品取扱い者を介した感染など、人から人への感染もあります。
症状  発病当初に激しい嘔吐と下痢起こし、頭痛、発熱、咽頭痛など、かぜとよく似た症状がみられる場合もあります。通常は発症後3日以内に治癒します。感染から発症まで1〜2日間かかります。
予防法 ・かきなどの貝類は生食をさける。
・飲料水は、煮沸するなど完全に滅菌してから飲む。
・調理の際は、必ず手を洗い、うがいをする。
・まな板、包丁、ふきんなどは、よく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。


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