[No.010:食中毒予防にはお腹の調子を整えるオリゴ糖を!]
梅雨の季節の到来ですね。梅雨といえば、食中毒。食中毒予防のためには、菌の体内侵入を阻止することが一番ですが、たとえ体内に菌が入っても、その菌が活躍しないような頑丈な腸にすることも大事です。そこで、今回は腸を丈夫にするオリゴ糖を話題にとりあげてみました。
■オリゴ糖とは?
オリゴ糖のオリゴとは、ギリシャ語で「少し」という意味。ブドウ糖や果糖などの単糖類(これ以下に分けられない糖)が数個結びついた糖類の総称です。フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖などがあります。
■オリゴ糖の働き&性質
オリゴ糖は、その種類により、それぞれに特徴がありますが、次にあげる働きや性質は、どのオリゴ糖にもほぼ共通しています。
(1)腸内の善玉菌「ビフィズス菌」を増やす。
オリゴ糖は、ビフィズス菌が最も好む糖類で、ビフィズス菌の大好物。ビフィズス菌はオリゴ糖を餌にして増えるのです。こうして、腸内環境が、よくなります。
●その結果
- 食中毒の原因菌などが腸内に入ってきても、その増殖を阻止し中毒症状が出ないようにしたり、たとえ症状が出てもあまり重くならないようにする。
- 便秘や下痢、臭いおならや便を改善する。
- 大腸ガンを防ぐ。
- 免疫力が強くなり身体に抵抗力がつく。
- 身体に有益なビタミンB群の合成を促進する。
(2)消化吸収されにくい。
オリゴ糖は消化吸収されにくいため、低エネルギーで血糖値も上昇させにくいという性質があります。
●その結果
- ダイエット中の人や肥満が気になる人も安心。
- 糖尿病の人の強い味方。
(3)ミュータンス菌を増やさない。
オリゴ糖は、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の生育に利用されません。
●その結果
■多く含まれる食品
ゴボウ、玉ねぎ、バナナ、はちみつ、大豆や大豆製品等に含まれていますが、その効果を期待したいならオリゴ糖の入った商品を利用された方が効率的です。
■特定保健用食品
身体にとって有効であるという効果が認められ、厚生労働省より認可された商品を「特定保健用食品」といいます。特定保健用食品として認められるためには、有効性や安全性に関するあらゆる試験に合格しなければなりません。オリゴ糖の入った商品は、この特定保健用食品として認可されており、国で認められた安全かつ有効な食品です。
食生活が欧米化し、肉の摂取量が増え野菜の摂取量が減った結果、腸内環境が悪い人が増えています。便秘や下痢を繰り返したり、臭いおならや便が出るようなら腸内環境が悪くなっている証拠。そんな方はオリゴ糖で腸内環境を整えましょう。
※「オリゴ糖の健康パワー」も参考にしてください。
---2001.5.26 (c) 2001 by Mari Wakasugi ---
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