I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。
Home Health Supplement Child Diet Beauty  
Healthトップ>[Nutrision Column]>No.012  
   
 
[No.012:貧血予防には銅の摂取も忘れずに!]


 銅というと、何を連想しますか?おそらく、銅鍋や銅メダル、青銅などを連想される方が多いと思います。しかし、この銅、我々人間にとって欠かすことのできない立派な栄養素なのです。

■銅とは?

 鉄と同様、健康を維持していくために不可欠なミネラルの一種です。偏食することなくきちんと毎日食事をとっている限り不足しにくい栄養素で、日本人の場合、1日平均2〜5mgを食事から摂取していると言われています。

 我々の体内には、約80〜100mgの銅が含まれており、肝臓と脳で全体の3分の1をしめ、もう3分の1は筋肉に、そして残りがほあかの組織に含まれます。

 生まれたばかりの赤ちゃんは、特に体重あたりの銅量が多く大人の3倍以上もあり、赤ちゃん用の粉ミルクにも銅は添加されています。つまり、銅は発育に欠かせない栄養素なのです。

■銅の働き

    貧血を予防する!
     鉄を多く含む食物をきちんと摂取しているのに貧血になってしまった。こんな経験のある方はいませんか?貧血予防のためには鉄の摂取だけではなく、銅もしっかりとる必要がりあります。鉄は銅の力をかりて血液中のヘモグロビン(体中の組織に酸素を運搬する役目をもつ)を作るからです。また、銅は腸管からの鉄の吸収を助ける働きもします。

    骨の正常な発育を保つ!
     銅は骨が作られる時に必要な酵素の成分のひとつです。したがって銅が不足すると、骨折や骨の変形や異常などが起きやすくなったり、成長期の場合は発育遅延が起きたりします。

    血管壁を強くする!
     骨や血管壁を強化するコラーゲンやエラスチンの生成を助けるため動脈硬化を予防できます。

    メラニン色素を合成する!
     銅の不足により、メラニン色素が正常に作られなくなり、皮膚や髪の色が抜け落ちたりします。

■1日に必要な量

 鉄の1/10程度の量で成人男性で1.8mg、成人女性で1.6mg必要とされています。

■多く含まれる食品

 牡蛎、えび、ほたるいか、くるみ、牛レバー、アボカド、ココア、アーモンド、大豆などに豊富です。1日に必要な量をひとつの食品から摂取する場合の目安としては、牡蛎ならおよそ6個、牛レバーなら35g程度です。

■過剰症の心配は?

 食事から余分に摂取した銅は、自然に排泄されるため、体内には蓄積されません。したがって、普通の食事による銅の過剰症(とりすぎによる害)の心配はありません。ただし、サプリメント等で、必要量の10倍以上、40mg以上摂取すると、肝臓や脳に蓄積され、それらの組織が異常をきたす場合もあります。

 鉄鍋を使って料理をすると、鉄分が多くとれるのと同様に、銅の調理器具も使用することで、自然に銅を摂取できます。ただし、銅製品は非常に酸化されやすいので、銅鍋に長時間料理を放置してから食べるのは避けましょう。味が落ち、酸化した銅を大量に摂取してしまうおそれがあります。

---2001.7.21 (c) 2001 by Mari Wakasugi ---

 

Healthトップページ