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Archive for the ‘メンタルヘルス’ Category

国がメンタルヘルスの対策をすればすれほど休職者や障害者が増え、自殺者を増やしているという「エビデンス」

01.24.2014 · Posted in メンタルヘルス, 精神医療

今、国は、働く人々に「ストレスチェック」を義務づけ、そこでひっかかった人をメンタルケアと称して精神医療につなげようとしている。

下記、オーストリアで、国がメンタルヘルスの対策をすればすれほど休職者や障害者が増え、自殺者を増やしているという「エビデンス」がある。

メンタルヘルスについて、国が大きな単位で対策をすれば、ひとりひとりのケースがおざなりになり、本当の解決に結びつかない。精神医療従事者に関わることで、本人が自力で解決する能力が下がり、「病気」に依存することもある。そのうえ、現在の精神医療=投薬治療がメイン、なので、製薬利権に直結し、薬の副作用による犠牲者が出る可能性が高い。
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第7回 幸せを感じるときとは

12.25.2013 · Posted in コラム, メンタルヘルス

2013年9月9日、国連は「世界国民幸福度報告書2013」を発表した。2011年7月に国連加盟国に幸福度の調査を行い、結果を公共政策に活かすことを呼びかけた結果、2012年4月にブータン首相が議長になって最初の世界幸福度報告書(World Happiness Report)が発表され、2013年からは毎年3月20日を国際幸福デーと定めた。

 2010~2012年の国別幸福度ランキング結果の上位は、1位デンマーク、2位ノルウエー、3位スイス、4位オランダ、5位スウェーデン。経済大国アメリカは17位、2位の中国は93位、3位の日本は43位で、GDPの高い国が幸福度が高い結果にはなっていない。

 「電通こころのラボ」が9月に発表した全国5万人を対象にした「日本人の幸福度調査」では、「幸福度を10段階で例えると5.5」、「日本人の心の季節は秋」、「全国の6割以上の人が”次の時代への準備中”」という結果が出た。 (さらに…)

第6回うつ病における問題

11.28.2013 · Posted in コラム, メンタルヘルス

うつ病の女性が、精神科医から処方された新薬の副作用で夢遊病を発症し、無意識状態のまま殺人を犯してしまう…サスペンス映画『サイド・エフェクト(副作用)』が話題だ。服装や外見に無頓着になり、朝起きられず会社に遅刻、意欲がなくなり昼夜の生活リズムに構わなくなるといったうつ病の様子や、精神科医と患者のやりとり、向精神薬など精神医療について描かれている。

監督のスティーブン・ソダーバーグは、アメリカに蔓延するうつ病、向精神薬が社会問題化するなかで問題提起として製作したという。

近年急激に増えたうつ病患者は、日本では100万人、アメリカでは約2000万人いるとされる。昔から潜在的にうつ病は多かったのだろうか。 (さらに…)

第5回 自分の言葉に責任を持つ

11.10.2013 · Posted in コラム, メンタルヘルス

●『半沢直樹』になぜ惹かれるのか

TBSドラマ『半沢直樹』が人気である。ドラマ低迷の今、視聴率は30%近い。他人を貶める暗澹とした銀行で、主人公の半沢直樹が上司に対して自分の正しいと思ったことをズケズケとものをいい、苦境に立たされてもそれを跳ね返す精神力と行動力を持って難問をクリアしていくストーリーが、スピード感あふれる展開で描かれている。

特に窮地に追い込まれた半沢直樹が、強靭な精神力を失わずに「やられたらやり返す、倍返しだ」というセリフを吐くところは、非常に痛快である。自分が発した言葉に対して、きっちりと結果を出す有言実行の様は、捏造やごまかしが横行する社会に生きている現代人からすると気持ちがいい。

序列の厳しい銀行の世界には「部下の手柄は上司の手柄、上司の失敗は部下の失敗」という風潮はまだ残っており、精神を病むケースも少なくない。 (さらに…)

第4回 心の病への理解を

09.30.2013 · Posted in コラム, メンタルヘルス

●うつ病患者100万人

うつ病や躁うつ病にかかる人が増えており、現在全国には100万人弱もいるとされる。長引く不況でリストラや給料ダウン、失業など、好転しない社会で生きる現代人にはストレスやプレッシャーが重くのしかかっている。

1996年には43万人だったうつ病患者は、1999年には44万人と横ばいだったが、その後2002年には70万人以上、リーマンショックの2008年には100万人を超えた(厚生労働省 自殺・うつ病等対策プロジェクトチームとりまとめについて)。それに伴い、この間うつ病治療に使われる精神安定剤や睡眠薬の使用も上昇している。

2003年5月からグラクソ・スミスクラインがうつ病啓発キャンペーンを始めると、10月にはキャンペーンサイトへのアクセスが合計35万件を超えた。この頃から「うつ病は心の風邪」というキャッチフレーズとともに、誰にでもなる病気であるという情報が広く流れ始めた。
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福島県外避難 6割がPTSDの疑い

08.12.2013 · Posted in メンタルヘルス, 震災復興

PTSDの検査をどのようにしたのか?
どういう結果で、そう判断したのか?

阪神大震災の頃と検査基準や症状への理解が随分、変わってきていると思う。

今回の震災後は、やたら心のケアが叫ばれているが、精神医療分野は調査や研究する側で、見方がかなり違ってくる。

こういう結果の数字ばかりあげて、その後のケアが不足しているのは事実で、被災者側からすると、病気のようなレッテルだけ貼られて、あとの支援がないのは二次被害に近いのではないか。

 

●福島離れ避難生活 6割がPTSDか
(NHKNEWSweb 8月29日 21時20分)

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故から2年以上たっても、福島県を離れて避難生活を送っている人のうち、およそ60%がPTSD=心的外傷後ストレス障害の疑いがあることが支援団体の調査で分かりました。

支援団体は「社会的援助が不十分なことが原因ではないか」と指摘しています。

この調査は、弁護士などで作る被災者の支援団体、東京災害支援ネットと震災支援ネットワーク埼玉が早稲田大学と協力して行ったものです。

東日本大震災や原発事故の影響で、福島県から東京都と埼玉県に避難している4268世帯に、ことし3月から4月にかけて郵送で質問を送り、499人から回答を得ました。

調査では、PTSDの疑いがあると判断された人は、およそ60%に上りました。

PTSDは、災害や大事な人の死など、強い精神的ショックを受けたことが原因で、つらい体験を急に思い出したり、不眠や集中困難な状態が続いたりする精神的な後遺症のことです。

今回の調査では、その後遺症として、日常生活の中で震災の恐怖を急に思い出したり、小さな揺れや物音に過剰に反応したりするケースが多く確認されたということです。
また、心のストレスがどれだけたまっているのか、「抑うつ・不安」や「不機嫌・怒り」、それに「無気力」の3つの指標で調べたところ、基準値より高い値を示し、心理的ストレスが高い状態だと判断された人は半数以上いました。

震災支援ネットワーク埼玉の愛甲裕事務局長は、「単純に比べることはできないが、阪神大震災の1年4か月後に兵庫県の会社員を対象に行った調査では、PTSDの疑いのある人は、およそ13%だったというデータがあり、今回の60%という数値は、危険な状態を示している。避難生活の先行きが見えないことや、社会的援助が不十分なことが原因ではないか」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130829/k10014142561000.html

第3回 ストレスに向き合う

08.02.2013 · Posted in コラム, メンタルヘルス

●ストレスとは

現代はストレス社会だといわれる。今や小学生でさえ「ストレス、たまった」という時代。職場にいても学校にいても家庭にいても人に気を遣い、常に場の空気を読むことに気を配らなければならず、時間に追われ、様々な情報に晒され、現代人は何かしらのストレスを抱えていると感じている。

ストレスという言葉は、もともと物理学で物体の表面に加えられる圧力のことを指す言葉だった。人間にも使い始めたカナダの医学者ハンス・セリエ(1907~1982)は、ストレスのことを“外界からの刺激に対する生体の反応”あるいは“反応した状態”と定義し、その刺激を“ストレッサー”と呼んだ。しかし現在では、言葉の意味はかなり広範囲になり、ストレッサーもストレスに含められている。

ストレスの種類は、気温や騒音などの「物理的・科学的ストレス」、疲労や病気、ケガなど「生理的ストレス」、職場や学校での人間関係、仕事の不満、挫折感、老後の不安などの「社会的・心理的ストレス」と大きく3つに分けられる。

同じ環境にいてもストレスを感じない人と感じやすい人に分かれるが、性格や考え方が大きく影響する。「責任感が強い」「世話好き」「完璧主義者」「独りよがり」「自分を犠牲にしがちな人」「努力型のよい子」「はっきりNOといえない人」「感情を表に出さない」といった性格の人は比較的ストレスを溜めやすいといわれる。

とかく悪者にされやすいストレスだが、全くストレスがなくなると人間はどうなるのか。アメリカの心理学者が、音も匂いも光もない気温変化もないストレスのない部屋で人間が過ごすとどうなるか実験したところ、体温調節は低下し、暗示にかかりやすくどんな指示にでも従い、幻覚や妄想が出るといった結果となった。人間が無ストレス状態で過ごすと刺激に対する対応力がなくなってしまう。つまり、心と身体のバランスを保つには適度なストレスが必要なのである。 (さらに…)

自分を知る〜ハコミセラピー

07.22.2013 · Posted in メンタルヘルス

7月21日、ハコミセラピーのワークショップを企画運営し、スタッフとして参加した。

ハコミセラピーはアメリカのロン・クルツ氏が発案したセラピーで、東洋的な自分を見つめる禅的な手法や思考を用いた心理療法である。ハコミとは、アメリカ・インディアンのホピの言葉で「Who are you? 〜あなたは誰?」という意味だとのこと。

今回はハコミセラピーのなかの「mindfulness〜マインドフルネス」のワークショップだった。

マインドフルネスは、自分のなかに起きている思考、感情、身体の感覚、記憶、イメージなどをありのまま捉えて、自分を知る・気づく、というものである。

瞑想には、空っぽにして無の境地になる「止〜samatha」と、自分のなかに浮かぶ思考や感情を客観的に見つめてる「観〜vipassana」の2つがある。 (さらに…)

震災前後の福島の妊産婦 4人に1人が鬱傾向

07.20.2013 · Posted in メンタルヘルス, 原発・放射能

福島県立医大の「妊産婦に関する調査」の結果を産経ニュースが報じた。
普通の妊娠出産でも精神が不安定になるのだから、震災・原発事故があれば、将来への不安は増大する。自分で解決できないことがほとんどなので、本当にどうしようもない。

妊産婦期だけでなく、出産後も母子ともに放射能による直接的な健康被害はあるうえに、不安による欝などの精神的な影響も大きいのだから、早く集団疎開するべきだと思う。

 

●4人に1人が鬱傾向 震災前後の妊産婦調査 福島
(産経ニュース 2013.7.20 02:57)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130720/fks13072002570000-n1.htm

福島の妊産婦の4人に1人に鬱傾向がうかがえることが福島県立医大が19日、発表した県民健康管理調査「妊産婦に関する調査」で分かった。 (さらに…)

被災地でアルコール依存症増加

07.05.2013 · Posted in メンタルヘルス, 震災復興

大きな災害や事件の後にはPTSDになる人が増え、心の均衡を保つため何かに依存する人が増える。特にアルコール依存になる人の増加は、医療関係者なら誰でも知っていることで、仮設住宅に移ったばかりの時期に、被災地ではそういう危険のある人をたくさん見かけた。

震災後2年目には「心のケア」が騒がれメディアでも連呼していたが、アルコール依存の防止やケアに的確な大きな動きがあったとは思えない。

東北会病院は、仙台の精神科専門病院で、震災後早くからアルコール依存の防止に動いており、仮設住宅を回ったり支援員への研修などを地道に行なっていた。 (さらに…)