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流出し続ける汚染水 福島県第一原発

08.02.2013 · Posted in 原発・放射能

明らかに参議院選挙で自民党が圧勝したから出した情報だ。選挙で生活の党やみどりの風などの反原発・脱原発系議員が落選するまで、のらりくらりと隠していたにちがいない。

しかし、3・11から流出はずっと続いているなんて、すでに海、地下水、河川に流れ、汚染水の影響を受けた海産物も農産物も家畜も全国に出回っていて、全国の国民が口にしている。

もし放射能の影響を受けた健康被害が出ていても、大規模調査をきちんと行わず、地域差がでなければ、福島原発のせいではない、問題ない、と国は片付けてしまうつもりだろう。

昔の水俣病やイタイイタイ病のようなエリア限定の公害での賠償で痛い目をあった教訓から、全国に広げれば証拠はわからないと考えたのだろうか。

これで国も東電も、何の責任もとらないなんて。本当にひどい。

 

◆「流出ずっと続いていた」 泥に蓄積 魚に影響の恐れも
(2013年7月31日 東京新聞)から抜粋

一昨年7月から5回にわたり、福島県第一原発の沖合を調べた東京海洋大大学院の神田穣太教授(化学海洋学)は「原発の専用港内の海水の分析から、セシウム137の直接流出量は5000テラベクレル程度と考えるのが妥当だろう」と推測する。 他の事例と比べても、これは少ないとは言い切れない値だ。1986年に起きたチェルノブイリ事故のセシウム137の環境への全放出量は8万5000テラベクレル。

使用済み核燃料再処理工場などの施設が集中し、長年にわたって放射性物質を垂れ流していたことが明らかになっている英国セラフィールドでは、51年から92年までの41年間に計4万1000テラベクレルが流出。最も汚染がひどかった75年の1年間だけでも5200テラベクレルとされ、福島事故の海への直接流出量はこれに匹敵する。

放射性物質の大半は一昨年3月の事故直後から同年6月までに流れ出たとみられ、それ以降はほとんどの海域で速やかに低下して、多くは検出限界値以下になった。 ただ、数字がゼロになってはおらず、神田教授は「汚染水の流出は今回に限らず、事故以来止まることなく、ずっと続いていた」と説明する。その意味で、環境への急激な変化はないとみる。

しかし、それで懸念が薄まるわけではない。海中での直接的な汚染だけでなく、食物連鎖による魚類の汚染は深刻だ。「それだけでなく、放射性物質が入った海洋生物のふんや死骸が海底に沈んで泥に蓄積し、魚類などに再び移行していく可能性も否定できない」(神田教授)

加えて、神田教授が指摘するのは地上のタンクに移した汚染水の行き先が決まらないこと。「水を完全に封じ込めるのは簡単ではない。集中豪雨や地震、津波などが起きれば安全とは言い切れない。そちらの対策も考えるべきだ」と訴える。

【国際ルール踏みにじる行為】

もうひとつ注目されるのは海外の反応だ。海はつながっており、海洋汚染に国境はない。放射性物質による海洋汚染を規制する国際条約として、ロンドン条約がある。日本も批准しているが、想定するのは船舶などからの投棄で陸上からの排出は対象外。今回の汚染水漏出は条約には抵触しない。

しかし、国際NGOグリーンピースジャパンのエネルギー担当の高田久代氏は「海の汚染を防ぐ条約の精神に反していることには変わりない。国際ルールを踏みにじるもの」と批判する。 「現在の汚染水漏れは早急に食い止めなければならないが、『安全な付近の地下水』を放出するという東電の計画も、漁業関係者ならずとも信用できない。少なくとも、第三者機関やNGOによるチェックが必要だ」

平和問題のNPO法人ピースデポの湯浅一郎代表も「海外から批判されても当然だろう。原発を進め、事故を起こした国は、その批判を引き受けなければならない。その覚悟を抜きに再稼働を進めるなんて、話にならない」と指摘する。

東電は取水口付近の土壌に薬剤を投入して地盤を固め、汚染水を止めようとしている。だが、対象は海に面した約80メートルのみで、第一原発の一部しかカバーできない。漏出場所が特定できていないことを考えれば、効果には疑問が残る。

小出助教も「手の打ちようもないひどい事態」で特効薬は浮かばないという。「海に漏れ出ないよう汚染水を他に移すしかないが、タンクを増設するにも限度がある」

写真:東京新聞を(勝手に)世界イチにする会より
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