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三条市、給食の牛乳廃止!

03.07.2014 · Posted in 牛乳

給食の牛乳廃止。
三条市、素晴らしい!

今後、乳業業界や農水省の圧力がすごいと予想されるが、屈さないでほしい!

幕内秀夫の食生活日記「春が来ました」(2014年3月5日)

「試行的」、「期間限定」ですが、ついに牛乳を廃止する自治体が登場しました。学校給食の運動を初めて約16年。私たちは「完全米飯給食」の運動をしてきましたが、その先には牛乳廃止があると考えてきました。「パンと牛乳」の組み合わせに違和感を持つ人はそれほどいないと思います。でも、完全米飯にすると、「ご飯と牛乳」という組み合わせのおかしさが際立つことになると考えてきました。予想通り、完全米飯給食の自治体から牛乳廃止が登場しました。あらためて、完全米飯給食を求める運動をしてきて良かったと思います。

 三条市の英断には拍手を送りたいと思います。これで他の自治体が追随する可能性が出てくるでしょう。ただし、これから三条市は大変だと思います。「乳業業界」の圧力がすさまじくなるでしょう。乳業業界にとって、学校給食の牛乳は最大の消費地です。なにしろ、毎日黙って約1000万本です。三条市の「牛乳廃止(中止)」を黙っていたら、学校給食で「牛乳は出さなければならないものではない」ということを、父母、多くの自治体が知ることになります。たぶん?牛乳を主食のように進めてきた栄養教育関係者と手を組んで文部科学省に圧力をかけてくる可能性があります。農水省も圧力をかけてくるでしょう。ただし、かつて乳業業界が新谷先生の『病気にならない生き方』に対して、公開質問状を出したことで、大きなニュースになったことがあります。本を読んでない人まで、そのニュースによって牛乳を考える人を増やしてしまったことがあります。

 何度か書きましたが、完全米飯給食を増やすことはそれほど難しくない。しかし、学校給食における「牛乳」が議論されることは「夢」だと考えてきました。半世紀、100年後に議論されることになるだろうと書いてきました。よもや、こんな時代が来ることになるとは。

 三条市の牛乳はこれからどうなるか?いろいろなことが想定されます。いずれにしても、学校給食において、牛乳は出さなくてもいいものなのだ。ということを多くの人が知る。大きな大きな1歩になることは間違いありません。

 春がやって来ました。

幕内秀夫の食生活日記「3月6日の昼食」(2014年3月6日)

 昨日は、おそらくブログ開始以来の「訪問者」があったのではないでしょか?実際、学校給食における「牛乳」問題に関心がある人が多いということなのでしょう。そして、学校給食の歴史において大きな出来事であることはまちがいありません。昭和50年、51年ころ、米飯給食が導入されて以来の出来事と言っていいでしょう。

 ただし、三条市の「牛乳中止」は、春が来たと言っていいのか?まだ、原っぱに一つの土筆が芽を出した程度と言っていいでしょう。全国の自治体の中で、2、3市町村が牛乳を廃止してこそ、本当の春がやってきたと言えるのだと思います。そこまで行けば、桜前線は全国に広がるでしょう。

 三条市の場合も実施は、今年の12月です。まだ、8か月以上もあります。先日、NHKテレビで「黒田官兵衛」を見ていました。官兵衛は殿様の命令で、織田信長の仲間になることを告げに行き、許されます。ところが、城に帰ったら殿様が「やっぱり織田につくのは嫌じゃ」と言い出し、官兵衛が困ってしまうという場面がありました。よもや、三条の市長が撤回することはないと思います。ただ、5年前、三重県の桑名市は数か月で撤回した前歴があります。

 なぜ、撤回したのか?はっきりしたことは表明されていません。数か月で撤回ですから、明らかに圧力がかかったことがわかります。パンを完全米飯にする際も、圧力がかかることがあります。しかし、「牛乳」はそのレベルがちがいます。しかも三条市だけではなく文部科学省にも圧力をかける可能性があります。圧力が強いと予想される順番。
・乳業業界
・国(農水省)、県(農政課)
・農業団体
・栄養士会(学校栄養士会)
・学校給食会
 そして、直接圧力をかけることはないでしょうが、「低温殺菌牛乳」などを推進してきた、消費者団体、生活クラブ、生協にとっても好ましい出来事ではありません。父母も学校給食に「牛乳」があるのは当たり前になっています。

 「官」、「民」、「学」、どこをとっても賛成する人はいない。賛同するのは、一部の父母、医療者、教育者だけなのです。
 なぜ、学校給食にご飯がない日、パンがない日、肉がない日があっても、「牛乳」だけはあるのか?学校給食はコッペパンと脱脂粉乳から始まっています。その脱脂粉乳が「牛乳」に変わってそのまま継続されてきた。ただ、それだけのことなのです。

その「継続」を後押ししてきたのが、栄養教育です。

 ごはんに焼き魚に牛乳は合わない、冬場になると半数近くの牛乳が廃棄されても、アレルギー体質を作る大きな要因だと指摘されても、漫然と継続されてきただけなのです。本気で考える自治体がなかったに過ぎません。
 なお、文部科学省は「学校給食で出さなければならない食材は一切ない」と言います。しかし、圧力を受けると「牛乳は好ましい食材だから、なるべく子どもたちに飲ませるようにしていただきたい」という態度になることは見えています。

 この問題が大きくなると、文部科学省は、長い間、あやふやにしてきたことにはっきりと、「牛乳を出さなければならないという決まりはない」と宣言せざるを得なくなります。何とかそれは避けたいと考えるでしょう。さて、どう出てくるのでしょうか?そこまで大きな問題になるのか?私はなる可能性があると考えています。そのことによって、学校給食の新しい歴史が始まる。そのことを期待しています。

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