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心臓病の主因は、コレステロールではなく、慢性炎症

03.07.2014 · Posted in 健康, 医療全般

心筋こうそくの患者の約半分は、コレステロール値が正常か低め。
九州大学の研究では、コレステロール値は50も上昇したにもかかわらず、虚血性心疾患の発症率も死亡率も横ばい。

つまり、心臓病とコレステロール値は、関係がない。

「心臓病の主因はコレステロールではない」

つい数年前まで、心筋こうそくなどの心臓病は、血液と配管の問題であるとされていました。血液中のコレステロール値が高まり、脂肪が動脈血管にたまり、それが塊(かたまり)となって、血液の流れが悪くなる。そしてこれが心臓まで通らなくなるとされてきたわけです。

しかし、心筋こうそくの患者の約半分は、コレステロール値が正常か低めです。

福岡県久山町で九州大学が行った研究では、住民の被験者がはじめの検診から約20年の間に再検診したところ、コレステロール値は50も上昇したにもかかわらず、虚血性心疾患の発症率も死亡率も横ばいでした。また、脳こうそくは半減していました。これらの研究は海外にも同様なデータがあります。

では、心臓病の原因はなんでしょう。

1990年代、ハーバード大学のリドカー教授は、血液中のCRP(炎症のマーカー)が高まると心臓発作のリスクが4.5倍にもあがることを発表しました。CRPは、炎症は発生させる炎症性物質です。

そもそも、炎症反応は、急性炎症では体は異物の攻撃から守られ、とても素晴らしい機能なのですが、これが慢性的におこってしまうと異物や病原体を攻撃・排除するだけでなく、自分の健康な組織までも攻撃してしまうため問題なのです。これを慢性炎症といいます。

心臓病は、「慢性炎症」が原因です。慢性炎症は活性酸素を発生させ、活性酸素ダメージを引き起こします。

血管に過剰にLDLが蓄積してしまうと、慢性炎症が発生させる活性酸素により酸化されてしまい、酸化LDLが生成されます。この酸化LDLを排除しようと、(白血球の一種である)単球が内膜へと入り、マクロファージに変身します。マクロファージは炎症性物質を放出し、酸化LDLを食べ、どんどん太っていきます。やがて内膜はどんどん太くなり、血管のコブであるプラーク(粥腫)ができ、これを動脈硬化と呼びます。

プラークは、炎症性物質を受け取り、さらに大きくなります。ついにプラークが破裂すると、そこに血のかたまり(血栓)ができ、心臓への血流が止まり、心筋梗塞が起こるわけです。

以上から、心臓病におけるコレステロールは脇役に過ぎず、真犯人は「慢性炎症」となるわけです。

吉冨 信長氏のFacebookより

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