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飽和脂肪酸は身体に良い

05.08.2014 · Posted in 健康, 断糖肉食,

肉や乳製品に含まれる「飽和脂肪酸」は、今までずっと悪者にされ、不飽和脂肪酸を含む植物油はa悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増やし、身体に良いとされていたが、実際は逆である。植物油のほうが、がんの発症率なども多い。
今や、植物油を代表する、菜種油(キャノーラ油)、大豆油は遺伝子組み換えがほとんどといわれている。

間違ったエビデンスによる誤った栄養政策が薦められ、ウソを信じこまされた結果だ。エビデンス重視だと、こういうことが起きるといういい例だ。

飽和脂肪酸を含む、肉や卵・乳製品を摂る代わりに、炭水化物を大量に摂り、植物油を摂ることで病気が増える。

糖質を止め、肉・卵・乳製品を増やすこと、断糖肉食でリスクは減るはずだ。


参考:飽和脂肪酸が含まれる食品
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/fatty_acid.html


飽和脂肪酸「悪玉論」のウソ―過小摂取に思わぬリスクも
The Wall Street Journal

 「飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない」――。3月に発行された医学専門誌アナルズ・オブ・インターナル・メディシンに掲載された研究はこう結論づけている。それは本当だろうか。何世代にもわたり、バターやチーズ、赤身の肉に含まれる飽和脂肪酸は血栓の原因になるためなるべく摂取しないほうがいい、というのが食事に関するアドバイスの重点だった。食事に気をつけている多くの米国人にとって、サーロインではなくチキンを、バターではなくキャノーラ油を選ぶことは習性になっている。

 だが、この新たな研究の結論は現代の栄養科学に詳しい人にとっては驚きではない。こうした脂肪が疾患の原因になるという確固たる証拠はこれまでもなかった。私たちはただ信じ込まされていただけだ。個人の野心やいい加減な科学、政治、先入観などによって、過去50年の間に誤った栄養政策が取られてきたためだ。

 飽和脂肪酸を悪者とする考えの起源は1950年代にさかのぼる。ミネソタ大学のアンセル・ベンジャミン・キーズ博士が飽和脂肪酸はコレステロール値を上げ、その結果、心臓疾患の原因になるという説を主張したのが始まりだ。

 それに批判的な人々は、キーズ博士は研究を行う際に、いくつかの基本的な科学規範に違反したと指摘している。例えば、研究対象の国を無作為に選択するのではなく、自説を裏付けるような国だけを恣意的に選択したというのだ。つまり、ユーゴスラビアやフィンランド、イタリアを対象に含め、オムレツをよく食べるフランスや、脂肪をたくさん摂取するが心臓疾患の発症率が低いスイスやスウェーデン、西ドイツを除外したという。キーズ博士の研究対象の中心となったのはクレタ島の農民たちだった。地中海料理として現在知られている食事は大部分が彼らの食事をベースとしている。彼らは年老いても元気で、ほとんど肉やチーズを摂取しない。

 だが、キーズ博士がクレタ島を訪れたのは第2次世界大戦後という特に窮乏していた時期で、さらには肉やチーズを食べない断食期間も一部重なっていたため、飽和脂肪酸の摂取量を少なく計量した。また、調査上の問題で、当初選んだ655人の対象者よりはるかに少ない数十人のデータに頼る結果になった。こうした欠陥はクレタ島で調査した科学者らにより2002年になって初めて明らかにされたが、キーズ博士の間違ったデータによる間違った考えは、その時までに国際的な定説となっていた。

 米心臓協会(AHA)は、当初はキーズ博士の説に懐疑的だったものの、1961年に飽和脂肪酸を悪者としたガイドラインを米国で初めて発行した。1980年には米農務省がこれに続いた。

 その後も、キーズ博士の説を証明するために多大な労力や費用がつぎ込まれた。この説が正しいとする先入観があまりにも強く、博士の説はまるで常識のようになり始めた。ハーバード大学で栄養学を教えるマーク・ヘグステッド教授は1977年、キーズ博士の説に基づく食事法を全国に勧めるよう上院を説得することに成功した。その際、ヘグステッド教授は大きな恩恵が期待でき得るとし、リスクについては「何もない」と述べた。

 当時でさえ、飽和脂肪酸をあまりとらない食事法が招きかねない予期せぬ結果について警告する科学者はいた。そして現在、私たちはその結果に直面している。

 その1つは、私たちは今、脂肪の摂取量を減らす一方で、炭水化物を多く摂取していることだ――1970年代初頭より少なくとも25%多い。政府のデータによると、飽和脂肪酸の摂取量は11%減少した。つまり、肉や卵、チーズの代わりに、パスタや穀物、フルーツ、イモのようなデンプン質の野菜を摂っているのだ。

 問題は炭水化物がブドウ糖に分解され、インスリンが分泌されることだ。インスリンは効率良く脂肪を蓄積させるホルモンだ。果糖は肝臓が血液中に脂質や中性脂肪を分泌させる原因となる。炭水化物の摂りすぎは肥満の原因となるだけでなく、後天性の2型糖尿病の原因にもなる。さらには心臓疾患の可能性も高まる。

 驚くべきは、どんな種類の炭水化物を摂取するかは関係ないことだ。精製されていない穀物も同じだ。全粒粉のオートミールを朝食に食べすぎ、全粒粉のパスタを夕食に摂りすぎ、その間にフルーツを食べると、結局は卵1個とベーコンの食事よりも不健康な食事になる。脂肪が肥満や糖尿病の原因になるわけではないのだ。

 2番目に大きな予期せぬ結果は、私たちは以前よりも植物油を摂取していることだ。AHAが1961年に「健康な心臓」のために、飽和脂肪酸ではなく植物油を摂取するよう国民に勧めた後、米国民の食事は変わった。1900年にはほとんどゼロだった植物油の摂取量が現在は摂取カロリーの7~8%を占めるようになった。この1世紀の間にこれほど摂取量が増えた食品はない。

 初期段階の臨床試験では、植物油の摂取量が多い人は、がんの発症率が高いだけでなく、胆石になる率も高いことが分かった。さらに驚くべきことに、暴力的な事件や自殺で死亡する可能性も高い。米国立衛生研究所(NIH)はこれらの発見を受けて、1980年代に科学者を何度か召集し、こうした「副作用」の原因を説明するよう求めたが、科学者は説明できなかった。(専門家は現在、特定の精神的問題は食事を原因とする脳の化学物質の変化に関連しているのではないかとみている。例えば、脂肪酸のアンバランスやコレステロールの減少といったことだ)

 飽和脂肪酸の摂取量を減らすことは女性の場合、特に害がある。ホルモンの違いにより、晩年に心臓疾患にかかりやすく、心臓疾患の発症の仕方も男性とは違うからだ。

 飽和脂肪酸の摂取量を減らしている女性の場合、心臓疾患にかかるリスクが高い。この食事法では特に「善玉」コレステロールの値が急落するためだ(男性も減少するが女性ほどではない)。皮肉なことに、フルーツや野菜、穀物の摂取量を増やすことに励んできた女性は、今や男性よりも高い肥満率と心臓疾患による死亡率に苦しんでいる。

 肉や卵、乳製品の摂取量を減らすための、この50年間の努力は悲劇的だ。キーズ博士の説を証明するために多額の資金が費やされたが、その食事法による恩恵は何も示されなかった。飽和脂肪酸にまつわる仮説をいったん寝かせ、国民の健康を悪化させている別の犯人を探すときがきた。

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