fine-club.project approach with well-balanced mind for a balanced life

社会的擁護〜児童養護施設について

09.03.2014 · Posted in view, 子ども

現在の児童養護施設の状況に対して、里親を薦めるべきというヒューマン・ライツ・ウォッチの土井さんのインタビューだが、

「国の税金を使って社会的養護をしているのに成人して納税できる大人になってない」

ものすごい発想。投資価値に見合う成果を出せ、という発想だ。

里親が進まない背景は様々あって単に欧米とは単純に比べられない。

欧米ではキリスト教的発想で、金持ち・セレブは多額の寄付や、養子縁組をするのが、一種のステータスのような状況。貧困や虐待から子どもを救うのだから、経済的には恵まれた環境で成長できるので、一見、子どもは幸せに見えるかもしれないが、子どもにとって、本当の幸せなのかどうかわからない。

日本では、虐待やネグレクトにあった不安定な子どもを里親に受け入れても、その後は里親まかせ。子育てのサポートが少なく、里親に多くの責任がかかるし、里親の虐待率も高い。

一部屋4〜6人部屋で劣悪な環境のところもあれば、宗教法人が運営し寄付も潤沢で、1人一部屋でものに恵まれて、大学進学援助する施設まである。どこの施設にいくかで人生が雲泥の差である。まるで、ロシアンルーレットみたいなもの。

里親推進するより、施設の環境の差をなくすほうが先決ではないか。

また、児童相談所が、本来、救うべき虐待や深刻なケースを保護していない現実がある。面倒な親には接触が難しく放置のまま。予算獲得のために、ある一定数の子どもを保護しないといけないことから、本当に問題のない、孤立した親や弱そうな親を狙って、子どもを拉致している実態もある。

ただ、問題のある親から子どもを引き離せばいいという問題ではない。親の問題さえ解決できれば、普通の養育環境が整うのであれば、ただ、子どもを施設にいれるよりも、親の支援を手厚くすれば、解決するケースもある。

児童相談所も児童養護施設も全国を通して管理・管轄していないので、全体像や実態がわからないという現実。

まず、これを把握し、最低限の底上げをすることが重要だろう。

●施設偏重な政策を見直し、親のいない子どもたちに家庭で育つ機会を!
ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表土井香苗氏に聞く
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40242

Leave a Reply

WP-SpamFree by Pole Position Marketing