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先住民食

07.07.2015 · Posted in 砂糖・糖質

先住民食とは、糖質を控え、動物性たんぱく質と脂質をたくさん摂るだけではない。

「先住民族にむし歯などが多発した原因である近代食(砂糖、精製穀物、保存食品、植物性油)を摂らないようにすること、そしてむし歯の無い先住民族の食生活の特徴を取り入れること」
といったW.A.プライス博士が提唱した食事法。

先住民食とは

僕は本質的な予防歯科の実践法として、「先住民食」を考案し、指導しています。先住民食普及のための講演や執筆なども行っています。世の中には様々な食事法や健康法があります。糖質を控え、タンパク質や脂質をたくさん摂りましょうという考え方に基づく食事法には、糖質制限や原始人食、ケトジェニックダイエット、アトキンスダイエット、MEC食、断糖肉食など、様々なものがあります。これら食事法と先住民食ではどう違うのか?を、説明します。

まず、先住民食は予防歯科から生まれた食事法です。1930年代にアメリカの歯科医師であったW.A.プライス博士が、世界の14の地域に住む先住民族を調べ、伝統的な生活を営む先住民族にむし歯はみられないこと、歯周病や不正咬合などの歯科疾患のみならず、ガンや心疾患、脳血管障害、糖尿病、結核などの感染症なども認められないことを報告しました。しかしながら西洋人が持ち込んだ近代食を摂るようになった先住民に、むし歯、歯周病、不正咬合が多発し、慢性疾患がみられ、結核による死者が増えたこともまた、報告しました。

このことから、先住民族にむし歯などが多発した原因である近代食(砂糖、精製穀物、保存食品、植物性油)を摂らないようにすること、そしてむし歯の無い先住民族の食生活の特徴を取り入れることによって、むし歯、歯周病、不正咬合を予防しようというのが、先住民食誕生のきっかけです。ですから先住民食とは、プライス博士の食事法でもあるのです。

そしてまた、先住民族の妊娠前の特別の栄養から、不正咬合の予防や、先天疾患や先天奇形を予防する食事法という意味合いもあります。歯科疾患のみならず、全身的、精神的な健康管理まで包括的に網羅した食事法という意味では、先住民食より優れた食事法は存在しないといって良いでしょう。

先住民食の先住民食たる所以は、先住民族の食生活だけを模倣するのではないというところにあります。先住民族の生活や生き方、人生観や世界観を知り、共有することによって、人間にとって真の健康を追及するという意味合いもあります。

ですから先住民食では、裸足ランなどの原始的な運動や行動様式を推奨していますし、先住民族になった気持ちで考えたり行動したりする、先住民的マインドフルネスも重要な要素となっています。特に、先住民食では理論よりも実践を重んじていますから、狩猟民族の気持ちになるために、実際に狩猟を行うことを推奨しています。その流れで僕も現在、狩猟免許取得を取得しようとしています。

先住民食は単なる予防医学的な食生活改善法ではありません。人間本来の健康を通じて、人間とは何か、人間はどう生きれば良いかといったことまで追求する、人生哲学の意味合いも含まれるのです。オープンマインドで学習し、実践すれば、単なる食事法だけでは得られない人生の悟りが得られるかもしれません。

長尾周格氏のFacebookより

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