[No.22: サンタモニカのきもの屋さん]
サンタモニカのショッピングセンターに突如、きもの屋さんが出現。以前からお伝えしているように、現在ロスアンゼルスは空前のアジアンブーム。アジアンテイストの雑貨類をはじめ、盆栽、マンガ、キャラクター製品、日本製ジーンズ、日本語プリントTシャツなど、例をあげればきりがないほど多くの製品が市場に出回っています。
そして遂に“きもの”までもがアメリカに進出。見た目普通の呉服屋さんのようなのですが、ここで売られている着物はすべて古着なので、お値段はかなりリーズナブル。さすがに何十万円という価値の着物は売れるとは思えないし、なかなか良いアイデアですね。
この会社は、もともと日本の呉服メーカーで、最近の経済不況における売上不振に伴い、古着の着物をお客様からただ同然の値段で買取、回収し、クリーニング加工して安く販売をしたところ、大当たりしたことがビジネススタートのきっかけだとか。
アメリカへの出店はこれがはじめてだそうですが、ロスアンゼルスエリアには更に何店舗かの出店計画があるようです。日本人と同じようにアメリカ人が着物を着るのかどうかは疑問ですが、最近はハリウッド映画でも女優がきものをガウンがわりに着ているシーンがあったりと、独自の着こなしで楽しむ人は出てくるかもしれませんね。確かに上等のシルクにきれいな刺繍は、欧米人には新鮮に移るし、東洋文化にあこがれている人々はたくさんいます。
アメリカで良く売れる日本製品といえば、やはり車や電気製品ですが、これからはジャンルを問わず、日本特有のアイデアやデザイン、また高品質な製品がどんどん売られるようになっていくでしょう。
今までは日本が欧米のライフスタイルやデザインを真似て、特にファッションなどはそれがカッコイイという風潮ですが、日本の文化がこれだけアメリカでも受け入れられ、興味を持たれるというのは、アメリカに住む日本人として嬉しい気がします。
---2001.5.1 (c) 2001 by Kayoko Okochi ---
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