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子どもの健康情報【妊娠中のお酒は、胎児の脳細胞死につながる!】




 妊娠中にお酒を飲んだ女性から生まれた子どもに、発育や知能障害などが見られる「胎児性アルコール症候群」。この原因が、アルコールの摂取によって胎児の脳で大量の「細胞死」が起きたことが影響していると、ドイツ・フンボルト大のC・イコノミドウ博士、東京医科歯科大の講師らのグループが米科学士サイエンスに発表しました。(2000.2.11)

 実験は、人間の妊娠後期以降にあたる生後7日のネズミの赤ちゃんで行われました。この時期には、神経伝達物質をやりとりするシナプスが神経細胞間につくられますが、アルコールをネズミに注射して調べると、発達の過程で神経細胞の一部が死んで減る割合が、正常なネズミより15倍も多かったそうです。この実験での血中アルコール濃度は、大量に飲酒を続ける母親の体内でさらされる胎児と同じ程度でした。

 国立精神・神経センター神経研究所の田中晴美室長の話によると、「妊娠後期にアルコールの悪影響を示す新たな証拠。ただ、知的発達の障害などは、妊娠初期の飲酒が強く影響しており、妊婦の飲酒についての全体像を解明する必要がある」。

 胎児性アルコール症候群の赤ちゃんが産まれるのは、日本で1万人に1人、アメリカでは1000人に1人だそうです。この数字はそう高くありませんが、最近の飲酒の低年齢化や飲酒する女性の増加を考えると、日本でも胎児性アルコール症候群に十分注意する必要がありそうです。”妊娠したら産まれるまで飲酒は控える”をめざしましょう。

参考:朝日新聞 2000.2. 8

【参考サイト】
「胎児性アルコール症候群(FAS)」
「胎児性アルコール症候群(FAS)」とは妊娠中の飲酒により胎児にアルコールの影響がおよび、生まれてくる赤ちゃんに発達障害や行動障害、学習障害などが現れる障害のことです。


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