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子どもの健康情報
【子どもの食物アレルギー検査〜食事制限が必要なのは半数以下】


 子どもが食物アレルギーの血液検査や皮膚テストで陽性になっても、本当に食事制限が必要なのは、半分以下にすぎない・・・という結果が、厚生労働省の研究班の調査によってわかりました。

 主任研究者の海老澤元宏・国立相模原病院小児科医長らは、鶏卵、牛乳、小麦、大豆を乾燥粉末にして、イチゴピューレーに混ぜる負荷試験方法をキューピーとともに開発し、小児患者99人に試しました。

 血液検査と皮膚テストで9割が陽性でしたが、負荷試験で陽性反応が出たのは、4割でした。品目ごとの率は、鶏卵62%、牛乳37%、小麦28%、大豆5%でした。

 海老澤氏は、「乳児期に発症しても、小学校入学までに、9割がよくなる。それにもかかわらず、不必要な食事制限を続けているケースが少なくない」と話しています。

 アレルギーの診断を確定するには、原因となる物質を実際に食べさせて症状を見る「負荷試験」が必要ですが、手間がかかって、保険が適用されないため、医療現場では、実際に負荷試験はあまり行われていません。血液検査や皮膚テストだけで「卵を食べてはいけない」などと、食事制限をいいわたす医師が多いのが実状です。

 今までにも子どもに対する必要以上の食事制限で、栄養が偏ったり、好き嫌いができたり、ストレスがたまったり、とさまざまな弊害が心配されてきました。また、母親が神経質になるあまり親子関係へ影響する場合もあります。

 今後、厚生労働省の研究班は、診断治療の目安をつくるために、全国29病院で乾燥食品粉末を使った負荷試験をして症例を集める予定です。今後は、安易な食事制限は慎重にしたほうがよさそうです。

参考:朝日新聞01.4.20


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