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気になる健康情報【頭痛いろいろ】



5.緊張型頭痛

 16歳以上の4分の1の人が慢性頭痛であるというデータ(北里大学病院調べ)がありますが、そのなかでも最も多いのが緊張型頭痛です。

緊張型頭痛の症状

 頭の両側か頭全体に、ギューっと締め付けられるような痛みや、頭全体に鉛が入った重く圧迫されるような痛み、後頭部が圧迫されるような痛みといった頭重感、圧迫感、締め付け感があります。

 片頭痛ほど痛みはひどくなく、吐き気があっても吐くほどではありません。片頭痛は体を動かすとひどくなりますが、緊張型頭痛は体を動かしたほうが気がまぎれて痛みを忘れることもあります。

 持続時間は30分から7日とされていますが、慢性的に毎日1日中痛みが続く場合もあります。精神的ストレスや疲れで痛みが起こる場合もあり、夕方になると悪くなると感じる人も多いようです。

 ほかに伴う症状として、目の疲れ、耳なり、めまい、肩こり、疲れやすさなどがあります。

原因

 原因によって大きく2タイプに分かれます。

身体的ストレス〜筋肉の緊張型

 頭や首の後ろの筋肉の緊張が原因です。肩こりを伴うことが多く、デスクワークやOA作業で長時間、うつむき加減で不自然な姿勢を続けたりすることが原因となります。「頸椎症」のような首の骨の変形が原因のことも。

精神的ストレス〜心の緊張型

 職場の人間関係や急激な環境の変化などの精神的ストレスによって、不安、うつ状態などが原因となり、不眠が続くこともあります。

 この2つの他に、合わないメガネによる眼精疲労や、副鼻腔炎(蓄膿症)などが原因になることもあります。

起こるメカニズム

 うつむいた姿勢などを続けていると、頭の後ろの筋肉が緊張し、筋肉が固くなります。また、首筋や肩のはりやこりといった筋肉の緊張が見られます。

 血液の流れが悪い状態で筋肉が長時間働くと、乳酸やピルビン酸などの痛みを起こす物質が筋肉内に出されます。これらが神経を刺激して痛みが起こります。

群発頭痛を起こすタイプ

 うつむいた姿勢を続けていても、頭痛を起こしやすい人と起こりにくい人がいます。緊張型頭痛は、体型や首の骨、血圧、貧血、ストレスなどが関係しています。

 頭痛を起こしやすい人は、頭の重さに比べて首が細長いタイプの人があげられます。首が細長いという体型は変えられませんが、腹筋体操や背筋体操で、首の筋肉を鍛えることができます。

 また、首がしっかりと頭を支えられているかどうかも関係します。
 緊張型頭痛を起こしやすい人は、頸椎の靱帯が伸びている場合があります。靱帯が伸びると、頭をしっかり支えることができなくなります。

 筋肉の働きがよくても、低血圧や貧血があると、十分に酸素が供給されなくなり、痛みの物質が出てきます。低血圧の人が長時間うつむいていると、血圧が低いので、固く収縮した筋肉では血液の流れが悪くなります。貧血の場合は、血流が保たれていても、血液が酸素を運ぶ量に問題があるため、酸素不足になりやすいのです。

治療とセルフケア

 まず、原因となっている心と体のストレスを解消することが第一です。
 長時間同じ姿勢を続けないように、デスクワークやOA作業の合間に、ストレッチなど体を動かして緊張をほぐしたり、外気にふれるなどの気分転換を定期的に行いましょう。肩や首のこりが気になる人は、マッサージをしたり、ぬるめのお風呂にじっくり入るのも有効です。

 精神的なストレスは、うまく気分転換を心がけましょう。なかなかストレスが解消できない人は、抗うつ薬や抗不安薬などの使用する場合もあります。

 早朝に頭痛で目を覚ます場合は、高い枕などで頭の後ろの筋肉が固くなっていることが多いのです。枕は高ければ高いほど首への負担は高まり、筋肉の緊張を招きます。低い枕やタオルなどで代用を。

 治療薬としては筋弛緩薬や鎮痛消炎薬、血液循環改善薬などを処方してもらう場合もあります。ただし、長期間鎮痛薬を使用すると、習慣性の頭痛が生じます。できるだけ薬に頼らないように、ストレスをうまく解消するセルフケアの努力をするよう心がけましょう。


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