2.ストレスが原因で起こる病気〜『精神に出るもの』
ストレスがたまり過ぎると起きやすい精神的な症状はうつ症状です。
【うつ状態】
暗い気持ちになる気分の低下、なにもやる気がしない意欲の低下、疲れやすい、眠れない、食欲がないなどの不調が重なって表れたら治療が必要です。
最近は軽症うつ病が増えています。軽症のうつ病は○○症候群(シンドローム)と呼ばれ、さまざまなものがあります。
■代表的な抑うつ症候群
名称 | 症状 |
マネジャー・シンドローム(サンドイッチ症候群) |
中間管理職に多い。常に板ばさみ状態で、判断に迷い、自分でどうすることもできず、ストレスをためこんでしまう。リストラ担当者にも見られる。 |
燃えつき症候群 |
使命感に燃え、必死で仕事をやってきたが、成果があがらなかったり、評価されなかったりと報われず、今までやってきたことに意味を感じず、無力感に襲われたり、欲求不満がたまって起こる。教師や看護婦など、他人のための職業の人に多い。 |
テクノ不安症 |
職場の急激なOA化についていけず適応できない「テクノストレス」で、うつ状態に陥る。 |
朝刊シンドローム |
月曜日、朝刊に目を通しても頭に入らない。会社に行くのが憂鬱になる。 |
定年前うつ症候群 定年後うつ症候群 |
能力を発揮できないと感じてしまう。定年前に閑職にまわされたり、停年後家庭に居場所がなくなったりして、なることが多い。 |
ミドルエイジ・シンドローム |
体力の落ちてきた中年層の人などが理想と現実のギャップが見えることで、人生の目的やアイデンティティを見失うことで起きる。身近な人の死がきっかけになることもある。アルコールやギャンブルへの依存といった行動にあらわれたり、糖尿病や肝臓病、消化性潰瘍などの心身症になったり、多面的な問題になることも多い。 |
スーパーウーマン シンドローム |
女性でもなんでもできると思い込み、理想と現実のギャップに気づかないようにしながら、無理をしてしまうために起こる。 |
空の巣症候群 |
子育てを生きがいにしていた母親から子どもが独り立ちしてしまったために、自分の役割がなくなったかと思い、起こることが多い。また、中年期の男性が愛の巣だった家庭が空の巣だったというのに気づいたことによっても起こります。 |
五月病 |
入学した学生が5月ごろになることが多く、新入社員にも多い。 |
ほかにも次のようなものがあります。
【不安神経症】
これから起こるかもしれない漠然とした不安がどんどん膨らむ病気。外を歩いていると車に轢かれるかも、人に襲われるかも、高いところから落ちるかも…など、とあらゆる不安が起こり、外出や人に会うこともできなくなります。ひどい場合は精神科の医師に相談が必要です。
【パニック障害】
何の前ぶれもなく発作的に動悸や息苦しさとともに、激しい恐怖感を覚えます。再びあのときのような発作が起こるのでは、という不安から外出できなくなります。人ごみで急に息苦しくなる過呼吸や心臓神経症にも、この症状が出る場合があります。早めに薬を使って治療をすることが大事。
【強迫神経症】
10分ごとに手を洗わずにいられない、電車のつり革に触れない、帰宅したら汚れたような気がして、1時間以上お風呂に入って洗う、などの潔癖症などに代表されます。そのままにしておくと日常生活に支障がある恐れもあるので、専門医に相談を。
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