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[No.016 着色料の不思議〜けっこう危ない、合成着色料]

 飽食の時代の今、お手軽簡単にどんな難しい料理もすぐに食べられる。中華料理だってイタリア料理だって電子レンジさえあれば、チン!でOK。料理の準備や下ごしらえなどの手間が減って便利になったのはいいが、その替わりに食品添加物が多用されている。使用されている添加物はもちろん厚生省で認可されているものだが、他のデータで安全性に問題を指摘しているものも少なくない。

 食品添加物というと思い浮かべるのが着色料。飴玉は砂糖や水あめが原料だが、着色料と香料でイチゴ味、オレンジ味とバリエーションが増える。それにイチゴ飴だけのものより、バラエティパックのほうがお得感があり、ついついそちらに手がのびるのが消費者というもの。チョコレートだって、イチゴ、メロン、ピーチ味まであり、その日の気分でいろいろ食べられるのはうれしい。消費者のニーズと企業の利益がうまくかみあって、着色料などの添加物はここまで開発されたのだろう。

 でも、ちょっと待って。着色料は安全なのかな、と調べると着色料にもいろいろあることを知る。大きくは合成着色料と天然着色料の2つ。合成着色料のほとんどは○色○号と表示されているもので、当初コールタールを主原料にしていたため、別名タール色素と呼ばれており、今は石油などを化学合成して作っている。これがかなり安全性に疑いがあるらしい。発ガン性やアレルギー、貧血などの症状を起こすというデータがあり、日本では使用されていても、海外では使用を認められていないもの(赤色2号、赤色106号、緑色3号など)もある。91年まで日本では使用が認められていなかったが、アメリカやカナダの圧力で解禁された赤色40号なんてのもある。国民の健康をどう考えているかの違いなのかもしれない。

 合成着色料は少量でも天然着色料より色の定着がよいために、コストが安くできるので多用されてきたが、最近では安全性の問題が指摘され始め、合成着色料は一切使わないという菓子メーカーも出てきた。しかし、その大手メーカーに取材してみると「会社の名前は絶対に出さないで下さいよ。うちのような大手が「一切使ってません」というと、他の会社の手前マズイんですよ」という返事。「使ってないといったほうが、イメージアップにつながるのでは」といってみても、ダメの一点張り。やはり業界内のしがらみで、いろいろ難しいのか。

 大半の国内メーカーは以前よりは合成着色料の使用は減っているようだが、「天然着色料だと色の定着が悪いから、量が増えてコストアップするんですよ。それに、時間がたったり日があたると色が落ちてきたりして、大変なんですよ」と企業努力をわかってくれといわんばかり。これを聞くと、消費者の健康のことはどこまで考えてるのか、不思議に思う。それに、どうしてそんなにまでして、食品に色をつけないといけないのだろうか、という大きな疑問がわいてきてしまった。

---2000.2.25 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

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