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[No.034 言葉によるストレス]

 先日、友人が「学校へ行きたくない」と言い出した子どものことで、夫と話 し合うと必ず負けてしまうと愚痴っていた。

 彼女は話すのが苦手。さらに専業主婦という立場的なこともあるのか、どう しても夫に強く言えない。一方、夫は何かの先生らしく、弁が立つ人で理論的 に話を展開し、「学校へ行かない子は悪い子。だから、行かなきゃダメ」とい う考えから全く一歩も譲らないのだという。

 「言ってることはわかるんだけど・・・」。自分のいいたいことが、できあがっ てしまった言葉の壁を容易には超えられないことに悩んでいた。

 男性の脳と女性の脳は構造的な違いがある。左脳と右脳を繋ぐパイプは女性 の方が太い。そのため、男性は左脳だけで、女性は右脳と左脳をバランスよく 使って生活をしているといわれている。

 左脳は理論的な思考、右脳は感情をつかさどるといわれる。そういえば、政 治家や管理職がぺらぺらとしゃべっている言葉は、難しい単語を散りばめても っともらしく聞こえるが、実際のところ、何が言いたいのか、伝わってこない。 イメージがわいてこないのだ。この人たちは左脳だけでしゃべっているにちが いない。本心かどうかということもあるけれど…。

 「エライ人がしゃべっている言葉が庶民にわからないのは、勉強不足だから」 という錯覚に陥りがちだ。でも、著名な作家や医師などの講演会にいくと、難 しい話をすごくわかりやすく話してくれる人はたくさんいる。話し上手でなく ても、自分が話したいこと、伝えたいことがあれば、相手に届くものなのでは ないか。

 そうやって考えると、「私が勉強不足だから」とか「理論的に話せない」と いうのは自分の勝手な思い込みであって、それで自分の首をしめているだけな のでは、と思えてくる。うまく話せないと思いこむことでストレスを作り出し、 増やしている。相手が聞いてくれないのは、言う側のせいではなく、聞く方の 体制が整っていないのだ。

 よく会議などで、口数は多いけれど一体何がいいたいかわからない人もいれ ば、ほとんど話さない人のボソッと発した一言が周りの共感を呼ぶこともある。 要は、自分の思ったことを、自分の言葉で発しているかどうか、が重要なので はないか。

 友人には、「とりあえず言いたいことは、言った方がいいよ。ためてると、 体に悪いから。自分の言葉で言い続ければ、わかるときがきっとくるよ」と言 ってみた。「そうね、言わなきゃ、わからないよね。話し下手と思いこんで、 自分の首をしめるのはやめてみるわ」と言っていた。

 言葉は人間が作り出したコミュニケーションの道具のはずなのに、言葉のせ いでストレスが増えて、健康な暮らしができなくなるのは、とても理不尽な感 じがする。言葉よりも本心を大事にして生きていきたいものだ。

---2000.11.10 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

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