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[No.052: いびきの心配]

 子どもも小学生になると、親とは別の子ども部屋で寝る場合が多い。母親のそばで寝ていた子どもにとって親と離れて寝るのは最初は抵抗があるが、すぐ慣れる。逆に自分の世界ができて喜ぶ子が多い。

 なのに私の周りにいる小学校高学年の子を持つ母親は、子どもと同じ部屋に(一緒の布団ではない)寝ている場合が多い。その原因は子どもと一緒にいたいからというのも少しはあるかもしれないが、最大の原因は夫のいびきである。とにかく、夫のいびきがうるさくて同じ部屋で寝られないというのだ。

 全国の20代〜60代の既婚女性に聞いた製薬会社エーザイの調査によると、妻の8割は夫のいびきに悩み、静かにさせたいと思っているのに、当の本人はほとんど気にしていない実態がわかった。

「夫がいびきをかく」と答えた人は9割で、「ほとんど毎日」は48%、「週2,3回」が19%、両者で約7割を占めている。週2,3回以上いびきをかく夫がいびきをかくことを「かなり気にしている」と妻から見えるのはたったの2割。残る8割は「ほとんど気にしていない」と答えている。

 一方、夫のいびきを「静かにさせたい」妻は82%。ほとんどの妻はなんとかしたいと考えている。

 その理由はただうるさいからではなく、夫の健康を気遣っている場合が多い。いびきが夫の健康に与える悪影響について気になる人は75%もいた。

 いびきをかくのは、肥満でのどの周囲に脂肪がついている、あごが小さい、もしくはひっ込んでいる、扁桃腺やアデノイドが大きい、鼻づまりがある人に多い。日本人で習慣性のいびきがある人は男性で20%、女性で5%くらいという報告があり、このうちの1〜2割の人が睡眠時無呼吸症候群といわれている。

 新幹線の事故で一般に知られるようになった睡眠時無呼吸症候群は、10秒以上の無呼吸や呼吸量の少ない低呼吸が、睡眠1時間につき5回以上あり、昼間に眠気などの自覚症状を伴うものだ。睡眠中に窒息することはないが、呼吸が止まることで血液中の酸素が不足したり、十分な休養がとれず疲労がとれなかったりして、生活習慣病につながる場合が多いとされている。

 夫の健康を気遣って、いびき予防の鼻孔拡張テープやいびき防止グッズなどを妻がせっかく買ってきても、当人は自覚がないので面倒だといって相手にしない人もいるだろう。本人は眠っている間のことで実態を知らないから仕方ないのかもしれない。

「いびきをなんとかしてよ」とうるさくいわれるのはうっとうしいだろうが、家族が自分の健康を気遣ってくれているうちに改善するための努力をしてほしい。なにもいわれなくなる前に、肥満を解消したり、いびき防止グッズを使ってみるなど、自分なりの改善を心がけてほしいものだ。

【参考サイト】
睡眠時無呼吸症候群自己チェック
PICK UP NEWS No.061: 睡眠時無呼吸症候群

---2003.5.23 (c) Mica Okamoto ---

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