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[No.025:緑茶の健康効果]


 最近、緑茶飲料の人気が急上昇しています。キリンビバレッジ「生茶」、サントリー「しみじみ緑茶」、JT「グリーンズ」など緑茶飲料のCMが目立ちます。今までの緑茶飲料に比べて、おいしいという人が多いようです。

■緑茶のうまみ成分「テアニン」

 おいしくなった理由は、緑茶のうまみ成分である「テアニン」を増やし、渋みを減らしたせいです。テアニンは、アミノ酸の一種で、緑茶に含まれるアミノ酸の半分はテアニンです。緑茶はテアニンの含量が多いほど、おいしく感じます。

 テアニンはリラックス効果があるといわれています。テアニンを飲むと、脳の情報伝達物質であるドーパミンが出るのを促し、リラックスの目安になる脳のα波を増やす効果が認められています。また、脳の血管がつまる脳梗塞をテアニン投与で抑制できることも、動物実験でわかっています。

   テアニンは通常の煎茶だと、上級なものに多く含まれ、煎茶よりも玉露やかぶせ茶に多く含まれています。また、茶葉を低温で抽出するとテアニンは水に出てくる一方、お茶の渋み成分であるタンニンは減るので、全体に渋みの少ないまろやかな味になります。

 実際の緑茶では、100mlあたり3〜5mg程度のテアニンが含まれています。最近発売された各社の緑茶飲料は、60度という低温で抽出したり(キリン「生茶」)、アミノ酸の多い一番茶だけを使用したり(サントリー「しみじみ緑茶」)、煎茶に玉露やかぶせ茶を配合したり(JT「グリーンズ」)して、テアニンの含有量を増やしています。

■渋み成分「カテキン」の発ガン抑制作用

 まろやかな緑茶ほど飲みやすいですが、緑茶の渋み成分カテキンもさまざまな効果があります。カテキンは、緑茶特有の渋み成分でポリフェノールの仲間。現在最も注目されているのが、緑茶の発ガン抑制作用です。現在日米で本格的な試験が進められています。

 埼玉県立がんセンター研究所での調査では、緑茶を1日に10杯以上飲む人は、3杯以下の人に比べ、ガンになる危険度が4割以上も低いという結果が出ました。効果の主役はカテキンです。カテキンは、ガン細胞を包み込み、増殖因子や促進因子ががん細胞に入り込むのを防ぐといわれています。ネズミの皮膚に発ガン物質を塗って腫瘍をつくる実験では、緑茶のカテキンの一種を塗っておくと発ガンが抑えられたという報告もあります。

 カテキンは発ガン抑制作用のほかにも、酸化による悪玉コレステロール化の防止、血圧調整、細菌やウイルスの抗菌作用、ビフィズス菌増殖による整腸作用、口臭防臭、紫外線から皮膚を保護などがあるといわれています。緑茶でうがいをすると、風邪の予防になりますし、口臭も消えます。口臭予防のキャンディにカテキンが配合されているものもあります。

 また、煎茶には100mlあたり約4mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCをお湯に溶かすとどんどん壊れてしまい、効果はなくなってしまいますが、お茶のビタミンCはあまり壊れません。なぜならお茶に含まれるカテキンなどの成分が、ビタミンCを保護するからです。

 コーヒーや紅茶がメジャーになり、緑茶はなんとなく古くさい感じがありましたが、日本人が昔から親しみのある緑茶は、このほかにもさまざまな健康効果があります。粗食やお米などもそうですが、日本の伝統的な食生活には見直されるべき価値のあるものがまだたくさん残っているので、毎日ぜひ取り入れたいですね。 

※「気になる健康情報」の緑茶パワー も参考にしてください。                                  

---2000.7.1 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

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