I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。      
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[Pickup News]>No.026  
 


[No.026:糖尿病の新判定法]


 日本糖尿病学会は、昨年、血糖値による判定方法の基準を変え、「糖尿病型」の人を見分ける基準値を引き下げました。一定の水準をこえている人の場合は、たった一度の採血検査ですぐに診断ができるようになりました。

■新しい判定法

 今まで日本では、1回目の検査で基準を超す血糖値が出た人は、とりあえず糖尿病の疑いが濃い「糖尿病型」され、2回目の検査で高血糖が確かめられて始めて正式に「糖尿病」と診断されていました。そのため、自覚症状がない人だと、2回目の検査をせず、治療のチャンスを逃がしてしまう場合も少なくありませんでした。

 しかし、今は1度の検査で、「糖尿病」が診断されるようになりました。
 今までは血糖値だけに頼っていましたが、昨年から、血糖値と赤血球のヘモグロビンにブドウ糖がどのくらいくっついているかを示す「ヘモグロビンA1c」の値の2つを調べることで、すぐに診断できるようになったのです。

 血糖値は食後に変化しますが、「ヘモグロビンA1c」の値は、過去1、2ヶ月の血糖値の平均がどれくらいかを教えてくれるのです。正常値は4.3〜5.8%。新基準では血糖値が一定の水準を超え、このヘモグロビンA1cが6.5%以上なら、1回の検査で糖尿病と診断できるようになりました。

■予備軍もわかるように

 日本では従来、空腹時の場合「血漿1dl当たり血糖値は140mg以上」が基準だったため、血糖値135mgの人は見過ごされてしまっていました。しかし、今回は126mgに引き下げられ、110〜126mgは糖尿病予備群の「境界型」と診断されるようになりました。そのため、予備軍と診断され、生活習慣の改善を早くから行うことで、深刻な症状を避けられるようになりました。

 厚生省の実体調査(1997年)によると、糖尿病が強く疑われる人は国内に推定で約690万人、放置すると糖尿病になる恐れがある糖尿病予備軍をあわせると約1370万人になります。別の調査では、治療中の人は約218万人しかおらず、患者の発見と治療が急務だといわれています。

■糖尿病の分類

 新しい分類は、「1型」、「2型」、「その他特定の型」、「妊娠糖尿病」に大別されます。今までの言い方に照らし合わせると、子どもや若い人に多い「インスリン依存型」は1型、最も多い「インスリン非依存型」は2型。ただし、1型でも初期にインスリン注射が不要な期間が長期間続くケースや、2型でもインスリン注射が必要な場合もあるため、それぞれの型でインスリン依存か非依存で区別して治療されます。

 日本の糖尿病の9割以上が2型糖尿病で、血糖値の改善には食事療法や運動療法が有効とされています。2型は自覚症状がなく、ゆっくり進行するのが特徴です。家族に糖尿病患者がいて、40歳を過ぎて太ってきたら毎年血液検査を受けてチェックしましょう。そうすれば、早めに糖尿病を発見でき、ひどくなる前に改善することもできるでしょう。

参考:朝日新聞00.4.9                          

---2000.7.8 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

Healthトップページ