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[No.028:若い世代で増加する緑内障]


 緑内障は、現在、国内に300万人の患者がいながら、自覚症状がないため、240万人が放置していると考えられています。また、最近、若い世代の緑内障も増えています。

■緑内障とは

 緑内障とは、眼圧の上昇により、視神系が障害を受け、視野がだんだん狭くなる病気です。遺伝の場合もありますが、主な原因は目の房水の排出がうまくいかなくなることです。

 眼圧の上昇は、房水を排出するシュレム管という穴が、何かの理由で詰まる

ことで起こります。その理由は、目の炎症や出血などで白血球や赤血球が詰まる場合などがあります。しかし、特別な原因がなくても、年をとればシュレム管にはさまざまな物質がたまるため、緑内障は老人の病気といわれてきました。

 途中で失明することも多いのですが、重くなるまで自覚症状がないため、8割の人が進行を放置しているといわれています。

 具体的には、視野が狭くなるため、食卓の端に置いてあるコップを倒したり、車を運転していて縁石にのり上げたり、歩道を歩いていて自転車にぶつかったりという支障が出ます。視野は外側から狭くなり、中央部で見えている分、両目で視野を補うため、本人が視力障害に気づくころには手遅れになることが少なくありません。

 約9000人を対象とした日本緑内障学会の調査によると、40歳以上で30人に1人の緑内障が見つかりましたが、治療を受けていたのは2割しかいませんでした。厚生省によると、毎年約2000人が緑内障によって失明しているといわれています。

■若い世代に増えた原因と予防

 最近、国立療養所中部病院長寿医療健康センター疫学研究部で、男女7万人を対象に行った眼圧検査では、若い世代の眼圧が上昇傾向にあり、30歳代の平均眼圧が70歳以上よりも高くなっていることがわかりました。70歳代の平均は10.6mmHgで、年齢が若くなるほど眼圧は高くなり、40歳代で12.1mmHg、30歳代で12.4mmHgという結果が出ました。眼圧21mmHgで緑内障になる危険性が高くなるため、若い世代ほどリスクが高いことになります。

 若い人の眼圧が高くなるのは、近視で水晶体が厚くなり、房水の流れが悪くなって眼圧が上昇しているのではないか、と分析されています。若い世代の近視の原因は、パソコンやテレビゲーム、受験勉強など、近くを見続ける作業が挙げられます。これらは、すべて眼精疲労の原因と同じです。

 眼精疲労のせいで緑内障になるわけではありませんが、眼精疲労が近視を招き、将来的に緑内障を起こす危険性があるといえます。また、血中コレステロール値と眼圧が比例するという報告もあるため、食生活も緑内障の一因になる恐れも考えられます。

 緑内障は早期発見がポイント。「眼圧が高くないから緑内障の心配はない」というわけではありません。患者の7割の眼圧は正常なので、眼圧検査だけでは不十分です。40歳を過ぎたら、毎年、眼圧・眼底・視野の検査をしましょう。

 また、日常生活では、目を疲れさせない、つまい近視になりやすい環境を避け、目を休め、目を疲れさせないことも大切です。

 目が悪くなることほど、日常の生活に支障をきたすものはありません。日頃から目をいたわり、一生大事につきあっていきたいですね。                        

---2000.7.22 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

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