[No.052:花粉症を予防しよう!]
猛暑だった昨年の夏。その翌年である2001年のスギ花粉の量は多いと予測されています。2月の花粉の時期を前に、今から対策を考えましょう。
■なぜ花粉症が起こる?
花粉症になりやすい人は、アレルギー体質の人というのはご存じのとおり。家族に花粉症がいたり、他のアレルギーの人がいる場合は、今なっていなくても、将来的に、なる可能性があるので要注意。
人間の体は、体内に異物(抗原)が入ると、それに対抗する物質(抗体)を作り、次に同じ抗原が入ったときには、前回できた抗体がそれを攻撃して、病気を防ぐ、免疫反応があります。この反応が極端に出てしまうのが、アレルギーなのです。
花粉症の場合、肥満細胞と呼ばれる細胞に付着した抗体に、抗原である花粉の成分が入ると、肥満細胞からヒスタミンという化学物質が出されます。それによって、鼻水やくしゃみなどの症状が起こります。
■早めの対応で予防
東京周辺で花粉が飛ぶ第1のピークは、2月中旬。ここで1割程度の人が症状を訴えます。そして最大のピークである2月後半から3月中旬には、ほとんどの人が悪化します。ピークになる2週間ほど前から、鼻水、くしゃみなどを抑えるサプリメントやお茶などを飲むと、症状が軽くなるといわれています。
▼甜茶
甜茶は中国南部で飲まれていたお茶で、ほんのりとした甘味があります。甜茶には数種類ありますが、花粉症に有効なのはバラ科の甜茶だけ。
アレルギー症状を抑えるのは、「GOD型ポリフェノール」というタンニンの一種。これが、ヒスタミンの放出を抑え、鼻水や目のかゆみなどを防ぎます。
特に、鼻づまりには有効です。
症状が出る前に、1日80mgの甜茶エキスをとっていると、鼻水を予防できたという報告や、花粉症になってから1日120mgとると花粉症の症状が軽減した
という結果もあります。
▼しそエキス
しその葉や種子に含まれるルテオリンなどのポリフェノールが、「ロイコトリエン」という炎症を引き起こす物質を作り出す際に必要な酵素を阻害するた
め、花粉症の症状、特に鼻づまりに効果を発揮します。また、しその種子に含まれるαリノレン酸という脂肪酸は、リノール酸の代謝を抑え、ロイトコリエ
ンを作りにくくします。
これらの効果は葉よりも種子エキスのほうが高いので、葉を食べるより、種子エキスをサプリメントで摂るのが効果的。また、料理に使う油をしそ油にす
るのもおすすめです。
以上の2つは効果が確認されているので、上手に利用するといいでしょう。また、風邪や鼻炎をそのままにしていると、花粉症の症状がひどくなりやす
いので、きちんと治しておきましょう。
■日常生活での予防法
さらに、以下のような生活上の注意も実行するとより効果的でしょう。
・専用のマスクやメガネで花粉をブロックする。
・ウールや起毛の洋服は避け、花粉がつきにくい表面がすべりやすい洋服を着る。
・洗濯ものを外に干さない。干した場合はよく花粉を落としてから入れる。
・外出から帰宅する際、家に入る前に体についた花粉を落とす。
・部屋をこまめに掃除する。
・空気清浄機を利用する。
---2001.1.27 (c) 2001 by Mica Okamoto ---
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