[No.03:ニューヨーカーにフィットする靴 ]
アメリカで最もエキサイティングな街NYは、最もアメリカらしくない場所とも言えます。アメリカといえば、広大な自然と大地、どこまでも続くまっすぐな道に車社会というのが典型。
しかし、NY、特にマンハッタンはそんな雰囲気はかけらもなく、人々が忙しく歩きまわり、地下鉄とTAXIでどこでも簡単に移動できてしまうのです。マンハッタンに住みながら車をもつということは、お金がかかるというのもさることながら、田舎ものと思われるのだそうです。
そんなわけで、すっかり運動不足で怠け者になってしまった私も、NYに引っ越してからというもの、ひたすら歩いています。重い荷物を持ちなれないせいか、めちゃめちゃ疲れて仕方ありません。もうこの時点でNew Yorker失格。
そこで思いついたのは、履きやすい靴を買うこと。早速、街行く人々の足元をチェックしてみると、一番多いのはスニーカー、そしてモカシン、ローファーなどのフラットで歩きやすい靴を履いている人が圧倒的に多いことに気が付きました。昔聞いたことのあるNew Yorkerはスーツにスニーカーで出勤し、会社でヒールに履きかえるという話も納得といった感じです。
これだけ歩くのだから、ファッション性より実用性が大事ってことなんですよね。いくらJimmy Chooのミュールやサンダルが流行っていようが(私にはいずれにしても手が届きませんが)、そんな華奢な靴は夜のお出かけ用で、歩くためのものではないのです。
そこで若者に人気のSOHO辺りのブティックをのぞいてみると、バックスキンやラメ付きのかわいいトングや、今年旬のミリタリーデザインのシューズ、カジュアルな服装でなくてもマッチしそうな皮製のスニカーなど、おしゃれでリーズナブルな靴が沢山あるではありませんか。
しかもLAと違って、センスの良いセレクトショップやカフェなどもいっぱいあるので、散歩しながらショッピングを楽しむことができました。車を止めるスペースの心配をすることなく、歩き回れるのも悪くないと思えるようになった今日この頃です。
---2001.6.19 (c) Kayoko Okochi ---
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