シワ予防には紫外線と乾燥対策、それに禁煙、ストレス解消、栄養バランスのとれた食事などがあげられます。でも、予防してもシワができてしまったときは、あきらめるしかないの…というと、そうでもなさそうです。

　最近、アメリカでできてしまったシワを減らすということで注目されているのが、ビタミンＡ類のレチノイン酸を含む「レノバ」という処方薬。”シワやシミに効く医薬品”としてＦＤＡ（アメリカの厚生省にあたる）に認められた始めての薬です。しかし日本では認可されていません。

　日本国内のスキンケア商品で注目されているのが、天然のビタミンＡと同様の成分であるレチノールが入っている化粧品。レチノールは表皮の保水機能を上げ、コラーゲンの産出量も増やすことがわかっています。つまり、真皮を押し上げるとともに、表皮にも水分を含ませてふっくらさせることで、両面からシワを改善するというわけです。

　レチノールもレチノイン酸も、同じビタミンＡの仲間で、皮膚に対してホルモンとして働きます。レチノールはレチノイン酸に比べて効果は弱いですが、シワを改善するメカニズムはほぼ同じ。しかし、レチノールは、ひじょうに不安定なので安定化させる技術がないと、効果は果たしません。最近は技術も向上し、レチノール入り化粧品が続々と登場しています。

　資生堂の調査によると、レチノール入りの化粧品を60人に6週間と12週間使ってもらった結果、使わなかった人と比べると明らかにシワの本数が減りました。また、エスティローダーの研究では、レチノール入り化粧品を使用した人のシワは、4週間で30％、8週間で50％も減ったというデータもあります。

　天然のビタミンＡがシワを減らすという商品、確実にシワを取ってくれるのなら、一度は使ってみたい気もしますね。