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子どもの健康情報 【保健室に来る子は心身症?!】


 保健室に来る子どもは、ケガや病気だけでなく、さまざまな問題を抱えてやってきます。  「小中高校生の保健室を訪れる子どもの7人に1人は心身症と見られる」という、その実態がわかるような全国調査の結果が、5月19日、日本小児科学会で発表されました。

 厚生労働省の研究班(主任研究者は、奥野晃正・旭川医科大名誉教授)が、全国1224校の学校を対象に、99年10月の第4週に調査した結果、保健室を訪れた生徒は約3万8600人、このうち約5200人が心身症と判断されました。

 小学生での割合は12.5%、中学生は14.6%、高校生は13.5%の割合でした。

 心身症とは、頭痛やだるさ、吐き気、腹痛などの症状を訴えるのに、検査してみるとはっきりした病名などの原因がわからない症状のことをさします。ストレスや精神的なものが、原因であると考えられることも多く、不登校にも関連があるといわれています。

 また、この調査期間中のある1日に、全国565病院の小児科で診察を受けた3歳以上の約1万3300人について調べた結果、5.6%が心身症と診断されていました。

 小中高校生になると、子どもの学校での様子を、親は意外に知らないものです。親と接する時間がだんだん減少しているため、家庭で少しの時間を一緒に過ごしても、子どもの異変に気づかない親も少なくありません。

 子ども自身が悩みなどを抱えていても、親を困らせないように、家では平気な顔をして、学校では不調を訴える場合や、家庭での問題を抱えていながら、家庭では表せないことが学校では症状となって出てしまうこともあります。

 養護教諭の先生たちに話を聞いてみると、保健室で明かになにか問題があるのが疑われても、親に直接いうことはできないのだそうです。その理由は、もしその問題が家庭にあった場合、学校から親に話した結果、さらに子どもにとって状況が悪くなる場合も考えられるからだそうです。

 学校に体の問題と心の健康問題の両方をケアできるスタッフを置くことと、そして、親や家庭の問題にも入り込める権限を与えて、本当の意味で問題解決できる体制を整えてほしいと思います。

参考:朝日新聞 2001.5.20
---2001.5.26 (c) 2000 by Mica Okamoto ---


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