Home Health Supplement Child Diet Beauty  
Dietトップ
     
 

【あなたの肥満はリンゴ型? 洋ナシ型?】


 肥満があらゆる生活習慣病の危険因子であることは、もうよくご存知のことと思います。しかし、肥満と一口に言っても、その中身は人によって違い、脂肪のつく場所の違いによって、肥満の性質は変わってきます。

 体脂肪が過剰に蓄積された肥満であっても、健康上それほど問題のない肥満と、すぐにでもやせる必要のある肥満があります。医学界では、問題のない肥満をを良性肥満、問題ありの肥満を悪性肥満としています。

この2種類の肥満の見分け方は、腹部のエックス線断層写真(CT)で判断されます。

 断層写真を見ると、お腹の皮が薄く内臓に脂肪がついている場合、これは『悪性肥満』に分類されます。悪性肥満は、外見はさほど、太ってみえず、上半身にボリュームがあり、体重もそれほど重くありません。シルエットがリンゴに似ているため、『リンゴ型肥満』とも言われています。

 内臓脂肪は、刺激に敏感でたまりやすく、運動不足や糖類の過剰摂取により、あっという間に増えてしまいます。脂肪が腹くう内(小腸や大腸をささえている腸間膜)にあるため分解されると肝臓に取り込まれやすく、この結果、脂質や糖質の代謝異常、糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化、痛風、胆石症、尿路結石などの合併症を起こしやすくなります。これが悪性の名がつく所以です。

 それに対し、お腹の皮のすぐ下に脂肪がついていてお尻や太股も太めの肥満を『良性肥満』と呼んでいます。良性肥満は、シルエットが洋なしに似ているので『洋ナシ型肥満』、『下半身型肥満』とも言われています。

 下半身についた脂肪は、長年にわたって少しずつたまっていったもので、いったん増えると減らすのが困難なのが特徴です。しかし、分解されても肝臓に取り込まれることなく体内を循環するため、内臓脂肪と違って、合併症を併発する可能性は少ないようです。このため、良性肥満と言われるわけです。

 自分がどちらのタイプの肥満なのか、家庭でも簡単に判断する方法があります。ウエストとヒップの数値を測り、ウエストの数値をヒップの数値で割ります。その値が 0.9 より大きい場合、内臓脂肪型の悪性肥満の危険性が高くなります。

 悪性肥満の疑いのある方は、合併症を併発する前にただちにやせる必要があります。ただし、内臓についた脂肪はたまりやすい半面で、運動することによってエネルギーとして消費されやすいため、比較的簡単に減らすことができます。あまり悲観的にならず運動習慣をつけてやせる努力をしましょう。

 これを読んで自分は、良性肥満だから、大丈夫と思われた方も多いことでしょう。でも、良性肥満は俗に言う下半身デブで、見た目があまりよくありません。焦る必要はありませんが、やはり体を引き締める必要はありそうですね。下半身についた脂肪は、内臓脂肪より、ずっと減らしにくいということもお忘れなく!

---2001.3.10 (c) Mari Wakasugi ---


【Diet】トップページ