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【体脂肪率で見る肥満】


 肥満度を測るのには大きく2通りあります。1つは、「BMI(Body Mass Index :体格指数)」、もう1つは、「体脂肪率」です。体脂肪率とは体重に占める脂肪の割合で、体の中にある体脂肪の量を体重で割って数値を出します。


体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100

 ここで言う体脂肪には、皮下脂肪や内臓脂肪以外に、血液の中に含まれる脂肪分、細胞膜を構成する脂質など、体内すべての脂肪分が含まれます。一見スリムな人でも実は骨や筋肉が少なくて体脂肪率が高い場合や、太って見える人でも体脂肪率を測ると適正と判断されることもあります。

【体脂肪率の目安(ナショナル)】
男性・体脂肪率 傾向 女性・体脂肪率
15%未満 低い 20%未満
15〜20%未満 適性 20〜25%未満
20〜25%未満 やや高い 25〜30%未満
25%以上 高い 30%以上

【体脂肪率の適性範囲(タニタ)】
性別 適性範囲 肥満
男性30歳未満 14〜20% 25%以上
男性30歳以上 17〜23% 25%以上
女性30歳未満 17〜24% 30%以上
女性30歳以上 20〜27% 30%以上

(1993年度〜東京慈恵会医科大学健康医学センター適用)

メーカーによって基準が違うのはなぜ?

 上記のようにメーカーによって基準値が異なるのは、体脂肪率の測り方がそれぞれ異なるせいです。

 体脂肪の計測方法には数種類ありますが、最も多く採用されているのが、体に微弱な電流を流し電気抵抗値から体脂肪率を算定する「生体インピーダンス測定法」です。体の中では、筋肉は水分を多く含み電気が通りやすく、脂肪は水分を含まず電気を通さない性質があるため、脂肪の電流の流れにくさを利用して体脂肪を計算し測定します。ちなみに、体脂肪率を測定する際に、身長を入力する理由は、体脂肪率を計算するときに電気の通り道の長さを測定する必要があるからです。

 メーカーによって両手間で体脂肪を測る方式、両足間でインピーダンスを測る形式など計測方法や計算式が違うため、基準値も変わります。また、同じ身長でも足の長さ、腕の長さ等の個人差が出てきてしまうので、いろいろな機種で測定値を比べるのではなく、同一機種で測定し、体脂肪率の継続的な結果の推移が重要になります。

  関連サイト
    国民消費者センター「家庭用体脂肪計の商品テスト結果」

男女によってなぜ体脂肪率の基準が違う?

 男性と女性の体脂肪率の適正範囲が違う理由は、体につく体脂肪の種類や場所が異なるからです。

 女性は、お腹の赤ちゃんを守り、妊娠・出産という大切な役割を担う女性特有の臓器を保護するため、骨盤の周りの皮下脂肪が厚くなり、男性よりも体脂肪を多く貯えています。逆に、男性は皮下脂肪はつきにくいのですが、内臓脂肪は貯えやすい傾向があります。

朝と夜で体脂肪率が違うのはなぜ?

 朝起きてすぐ測った体脂肪率と夕方の体脂肪率では、測定値に変化が出ることが多く、どの数字が自分の体脂肪率なのか迷う人も多いはずです。これは、体脂肪量が変化しているのではなく、水分量に関係しています。

 人間の体内の水分量や水分分布の状況は、飲食・運動・入浴などで1日のうちに変動します。これによって、体脂肪率の測定値に違いが出てしまうのです。測定値が変化することを、「日内変動」と呼びますが、実際には、体脂肪の量は変わっていません。

 通常、人体のインピーダンス(電気抵抗)は、就寝中に上昇し、日中の活動している間は下がる傾向があります。このインピーダンスのサイクルに、水を飲む、運動によって汗をかく、入浴などによる体内水分量の変化が加わって測定値の変化が起きます。この変化のサイクルは、職業や生活習慣によって個人差があるため、一概に何時頃が高くなるなどとはいえません。

正確な体脂肪率を測るポイント

 まず、時間帯・服装・姿勢・測定する直前の状況(Ex.飲食・運動・入浴など)など、生活状況などを同じ条件にして測ることがポイントです。直前の飲食や運動や入浴は避けたほうが同じ条件が整いやすいでしょう。

 また、インピーダンス方式の体脂肪計の基になる電気抵抗値は、筋肉の緊張度や伸縮度・関節の角度・電極と皮膚の接触状況によっても変化します。そのため、できるだけ関節や姿勢、筋肉の状況などを同じにして、全身に力を入れずリラックスして、裸足で測定すると誤差が出にくくなります。

 メーカーによっても、1日の活動内容や時間帯によっても、体脂肪率は変化してしまうように、厳密に正確な体脂肪率を測るのはひじょうに難しいのが現状です。測定値が変動するのが当たり前なので、小さな数字の増減に一喜一憂するのではなく、継続的に記録して数値を見続け、BMIの数値と総合的に見ながら自分の体脂肪量の状態を把握するのに役立てることが大切です。

   参考
    TANIATAベストウェイトライフ「よくある質問〜体脂肪編〜

---2006.4.12 (c) Mica Okamoto ---


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