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[No.025 ベジタリアンは自然体?!]

 先日、ラジオである女性ミュージシャンが、自らのベジタリアン体験を語っていた。曲作りや録音で、寝ない、食べない、ドカ酒などの不摂生をしていたためか、身体中に湿疹ができてしまい、思い切ってベジタリアン生活に踏み切ったのだそうだ。

   何が変わったか、という質問に「鼻息!」というのがおかしかった。何かをやるときに「やるぞ」と気合いを入れたり、やる気満々の意気込みなどがなくなり、スルッと物事を行うことができるというのだ。最も興味深かったのはセックス。回数が減るわけでもなく、最中の感じ方などは全く変わらないのに、やる前のギラギラ感がなくなるのだそうだ。

   その感覚が草食動物の生き方とだぶったのだという。そういえば、キリンはやさしい目をしながら、木の上の草を延々食べている印象しかない。やることはちゃんとやってる感じがする。対照的なのがトラが獲物を捕まえるときの緊張感や殺気。肉を食べているからああなのか、肉を食べるためにああなのか・・。

   知り合いのベジタリアンには物静かな人が多い。しかし、いったん議論など始めたら、そのポリシーの強さなど半端ではない。ゆっくり自分のペースで粘る強さを持つのがベジタリアンに対し、カッとなって口調も激しく燃えるタイプが肉好きなのだろうか?キリン系のほうが、自然と一体になって無駄な力が入っていない分、なんだか一枚上手のような気がしてきた。大地に根を下ろし、自然に身をゆだねざるをえない野菜たちの力強さが、食する方にも備わるのか。

   同じ人間が食べるものを変えただけで、感情や行動の出方が変わるのは本当に興味深い。その女性も「最初はつらかったけど、せっかく人間に生まれてきたんだから、不思議な経験できてよかった」といい、曲作りに反映させたいといっていた。初めて体験したことによって起こる自分の身体の反応や変化を冷静に受け止めるだけでなく、それをクリエイティブな活動に生かそうとするエネルギーは、ミュージシャンだからこそできるものなのだろう。

   自分の身体だって自然の一部。長年生きていると習慣化されてしまい、自分に対して鈍感になるけれど、何かのきっかけで気づくことも多い。自分に気づくチャンスをできるだけたくさん持ったほうが人生楽しいに決まっている。この話を聞いて、ベジタリアンに一度なってみるか、なんて気になってしまった。

---2000.6.19 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

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