I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。      
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[健康 コラム]  
[No.058: ポジティブシンキング vs ネガティブシンキング]

 つらいことや嫌なことがあると、なんでも悪い方向に考える思考を”ネガティブ・シンキング”という。ひどくなると被害妄想的になり、精神にも影響してしまうので、悪い意味で使われることが多い。

 一方、なんでもプラス思考にとらえる”ポジティブ・シンキング”は、いい意味で捉えられる場合が多い。何か悪いことが起きても、悪いことは早く忘れて次に進んだり、それ以上の悪い状況を想像して不幸中の幸いだと考えたり、悪い面を再考するためのサインだと捉えたり。自分のなかの悪い面に気づき、改善したり自分を高めるには、ひじょうに良いことだと思う。

 人はなかなか自分の思考パターンを変えられない。マイナス面が目につき出すと、どうしてもさらに悪い方へ悪い方へ考えてしまう。深みにはまってしまうと、どうにもならなくなって、自分の思考に縛られ抜け出せなくなる。

 どんな問題が起きても冷静に客観的に自分を見つめ、”ポジティブ・シンキング”で乗り越えて、力をつけながら前進できる人を見ると、本当にえらいなぁと感じるのは確か。

 ただ”ポジティブ・シンキング”もはき違えると怖い。
 いつもニコニコしていて、どんな失敗をしてもへこたれず、いつも前向きな人がいる。初めてそういう人を見たときは、その精神力の強さと前向きさに感心する。しかし、長くつきあってると、同じ失敗を繰り返していることに気づくこともある。いつも笑顔を絶やさないことと前向きさはエライなぁと思っていても、「あれ?!」っと思う。これは、果たして”ポジティブ・シンキング”なのか。それとも、ただ反省しない人、あるいは、学習能力のない人なのか?

 同じ失敗を繰り返していると次第に周りから信用されなくなる。そんな人に「一度失敗したからといってクヨクヨしないで、あなたももっと前向きにがんばってみれば?」と笑顔でいわれても、しっくりこない。

 それに比べれば、いつも先回りして心配しながら、失敗したときのことを考え、「もし○○が起きたときは、この方法でやり直す」「ここで失敗したときは、こうする」などとあらゆる対応策をたてている人のほうが、現実的にはうまくいくのではないか。そこまで考えなくてもいいじゃないかといわれるほどの最悪の状況を考える”ネガティブ・シンキング”をしても、対応策を考えることができれば、ある意味で、徹底した危機管理ともいえるかもしれない。

 失敗から学ばない”ポジティブ・シンキング”でスキだらけの状態と、必要以上の”ネガティブ・シンキング”を利用していざというときに備えるのであれば、後者のほうがいろいろな意味で成功する場合が多いのではないかと思ってしまう。

 ”前向きな姿勢からくる自信”と”自己の欠点も見えない過信”との違いを見極めるのは難しい。”ポジティブ・シンキング”と”ネガティブ・シンキング”は、時と場合を考えてバランスをとりながら、使い分けるのがいいかもしれない。

---2004.4.16 (c) Mica Okamoto ---

Healthトップページ