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[No.060: 健康は”気”から]

 昨年12月中旬にインドネシアに海外出張に行った。久々の長期の出張で仕事に集中でき、また、異国の文化にも触れて気分がニュートラルになった。スパ体験もできたので心身ともにリフレッシュできた。ちょうどクリスマスの数日前に帰国し、年末に向かっていろいろなまとめに入っていたときに、スマトラ沖地震が起きた。

私が行ったのはジャワ島だったので被害がほとんどなかったとはいえ、同じインドネシアである。ほんの数日の違いで災害に遭っていたかもしれないと思うと、えもいわれぬ恐怖を感じた。

 インドネシアにいる知人にコンタクトをとったが無事でホッとした矢先、仕事先に連絡すると関係者が巻き込まれ、安否がわからず職場に沈痛な雰囲気が流れているという。ただ、同じ職場でも、直接知り合いかどうか、仕事での関係での親密さによって心境や態度にも温度差が現れる。知人といってもそのつながりの度合いによって相手を思う気持ちの大きさは違う。

 直接関係なくても、心配している人に対しての配慮にも、人の痛みの種類や度合いをどの程度わかるか人間性が現れる。態度や発言によってその人の見方が変わり今後のつきあいも変化する場合もある。

 海外出張の多い人と海外にあまり縁のない人では、とらえ方が違う。訪れたことのある場所であるかどうかでも違うだろう。完全に他人事だと捉えるか、身近なこと、自分にも起こりうることと捉えるかで、考えの広がりや深さが変わる。以前、日航機墜落事故で友人を亡くしたときのさまざまなことがよみがえり、人や命について改めて考えさせられた。長いついあいだと、人に対する礼節もいい加減になりがちだが、人間関係に襟を正せといわれたような気にもなった。

 昨年は、災害や悲惨な事故・事件も目立った。自殺者も増加傾向でうつ病も特別ではなくなり、食の安全も危ぶまれ、健康を害する波がじわじわと押し寄せせてくる感じがして、気分も重くなりがちだった。だからといって将来は明るくないとは思いたくない。現実をどう見るかでその後の人生も変わるのではないか。

「病は気から」とよくいわれるが、まさにその通りだと思っている。健康情報にふりまわされていると、誰しも強迫観念にかられ、自分の健康のあらを探してしまう。それよりももっと大事なことがあるような気がしてならない。

 交通事故に遭って足を骨折した知人が、可哀想と気の毒がった周囲の人に対し、「命が助かっただけでも、不幸中の幸い」と言った言葉が印象的だ。

長い人生のなかで、人間はけがもすれば病気になる。それは自分だけでなく、家族や知人でも起こりうる。そんな体験をしても、その後の人生をどう生きるかはその人次第だということを忘れないようにしたい。

---2005.1.10 (c) Mica Okamoto ---

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