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[No.003:ビタミンCの苦手な酵素 アスコルビナーゼ]


 ちょっと高級な和食のお店などに行くと、焼き魚や天ぷらに大根と人参をすりおろした「もみじおろし」がついてくることがありますね。色の美しい大根と人参の「もみじおろし」は、メインディッシュの名わき役。でもこの組み合わせ、栄養的にはあまりよくありません。なぜなら、人参にはアスコルビナーゼというビタミンCを破壊してしまう酵素が含まれているため、せっかく多く含まれている大根のビタミンCをこわしてしまうからです。

 アスコルビナーゼは、人参の他にきゅうり、カリフラワー、春菊、かぼちゃ、キャベツ、バナナ、りんごなどに多く含まれています。これらの食品は、単品で食べればビタミンCは壊れませんが、他の食品と一緒に切ったり、すりおろしたりして食べると、その食品のビタミンCを壊してしまいます。

 またアスコルビナーゼは、組織が著しく破壊され空気に多く触れることよって、よりいっそう活性化します。したがって、ビタミンCが豊富な食品も、アスコルビナーゼを含む野菜や果物と一緒にミキサーやジューサーにかけたり、すりおろしたりすると、ビタミンCは著しく破壊されてしまうのです。

 ただし、アスコルビナーゼにも弱点があります。加熱したり、酸や酢につけたり、発酵(漬け物にするなど)させると、酵素の作用がなくなります。また、柑橘系のみかんやオレンジなどの果物を混ぜると、ビタミンCの破壊は少なくなります。

 このため、大根と人参の「もみじおろし」には、それぞれをすりおろしたら、すぐに酢を少々混ぜるといいでしょう。同じように生の大根と人参を使った料理にお正月に食べる「紅白なます」がありますが、これは味付けに酢を用いているので安心。ビタミンCが著しく破壊されることはありません。

 ビタミンCをたっぷりとるために、家庭で自分の好きな野菜や果物をジュースにして飲まれている人も多いことでしょう。しかし、アスコルビナーゼを含んだ材料を使う場合は、生のままでミキサーやジューサーにかけると、ビタミンCが破壊されてなくなってしまいます。ミキサーやジューサーにかける前に、アスコルビナーゼを含んだ材料を軽く下ゆでしてから使用するか、必ず柑橘系の果物を混ぜるようにするといいでしょう。

 家庭で作ったジュースは、できたてをすぐに飲むのが原則です。そうしないと、空気に触れることによって、中に入っているビタミンCをはじめとした栄養素がどんどん抜け出てしまうからです。料理もそうですが、出来立てホカホカをいただくのが一番ですね!

---2000.12.9 (c) 2000 by Mari Wakasugi ---

 

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