[No.018:疲れた胃腸はビタミンUで修復しよう!]
今年も残すところあと1ヶ月余りとなりました。この時期は、クリスマスや
忘年会など宴会が続きますね。このため暴飲暴食で、胃腸を痛める人も多いこ
とでしょう。そこで、今回は、疲れた胃腸を速やかに元気にしてくれるビタミ
ンUについてお話します。
ビタミンはキャベツから分離されたアミノ酸の一種で、1950年に胃潰瘍を防
ぐ作用があることが発見されました。当時は水溶性のビタミンの一種とみなさ
れてビタミンUと名付けられましたが、現在は、薬理効果がはっきりと確認さ
れ、ビタミンの登録からははずされています。ただしビタミンUの名前だけは、
現在も残り使われています。
胃酸の分泌を抑制したり、胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、胃や十二指腸
潰瘍などで傷んだ粘膜を修復する働きがあります。胃腸の粘膜の修復には、新
しいタンパク質が必要ですが、このタンパク質の合成を促進する働きもあり、
ビタミンUは様々な角度から胃腸を守り修復させる役割を持っています。
このため、ビタミンUが不足すると胃酸過多や胃・十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。
ビタミンUを多く含む食品の代表はキャベツですが、その他にレタス、セロリ、アスパラガス、パセリ、卵、牛乳、青のりなどにも含まれています。ビタミンUの入っている薬といえばキャベジンですが、薬を利用するよりも野菜や食べ方で防げるならそのほうがいいですよね。
ビタミンUは水溶性なので水にどんどん溶け出します。千切りキャベツをシャキッとさせたいために、よく水にさらしたりしますが、ビタミンUをたっぷりとりたい場合には、あまり水にさらすのは避けたほうがいいでしょう。
ビタミンUで胃腸を守り、宴会シーズンを元気にのりきりましょう。
---2001.11.24 (c) 2001 by Mari Wakasugi ---
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