I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。      
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[Pickup News]>No.043  
 


[No.043:キノコは森の妙薬]


 キノコは秋の味覚の代表の一つ。各地の山ではキノコ狩りでにぎわいを見せ ています。最近はキノコの種類も増え、その健康効果も注目されています。

■新キノコ続々登場

 キノコ類はシイタケやエノキダケのように、倒木や落ち葉を栄養として育つ 「腐生性」と、マツタケのように生きた樹木の根から栄養をとる「菌根性」の 大きく2タイプがあります。現在、人工栽培されているのは、ほとんどが腐生 性です。菌根性キノコは滋賀県でホンシメジの人工栽培技術が開発された程度。 マツタケの人工栽培も未だ研究中で実用化にはしばらくかかりそうです。

 国内の野生キノコは4000種類以上あるといわれていますが、そのうち栽培可 能なものは20種類ほど。しかし栽培技術の進歩のせいで年々増えてきています。

 岐阜県を中心に栽培され始めたウスヒラタケは、シイタケよりビタミンDが 多く、歯ごたえがいいと評判です。シベリア半島原産のタモギタケは、歯切れ がよく、オリゴ糖や免疫機能を高めるβ-グルカンも多く含まれています。ほ かに、中華素材として使われるクロアワビタケ、傘の色がピンク色のトキイロ ヒラタケなど、次々に人工栽培技術が確立されています。

■キノコの健康効果

 キノコ類はカロリーが少なく、食物繊維が多いので、ダイエット食として注 目されています。

 例えば、生シイタケの90%は水分ですが、水分を0に換算すると、干し椎茸 100g中には食物繊維が53.4g、マイタケは40.9g、エノキタケは34.4gと食物繊維 が豊富。食物繊維は、便秘予防、コレステロール低下、腸内にビフィズス菌な どの善玉菌を増やし大腸がんを予防するなど、さまざまな効果があります。

 また、発がん防止や制がん作用も。シメジ、エノキタケ、シイタケ、マイタ ケなどの食用キノコに含まれている食物繊維で多糖体の1種、β−グルカンと 糖ペプチドという物質が免疫力を高め、がんを予防します。

 特に、マイタケはキノコのなかでも高い制がん効果がわかっています。動物 実験によると、がん細胞の成長抑制率は、マイタケ抽出物単独の場合は80%、 抗がん剤(MMC)単独で45%ですが、併用は98%と相乗効果が認められてい ます。また、併用すると抗がん剤の副作用を減少させた例も報告されています。 マイタケの場合、乳がん、子宮がん、肝蔵がん、肺がんには効果がありますが、 胃がん、骨肉腫、白血病にはほとんど効果がないという臨床データもあります。

 シイタケから抽出したβーグルカンの1つ「レンチナン」が、がんの治療薬 として発売されましたが、期待されたほどには、効果を上げなかったことで、 1つの成分に純化すると、制がん効果が落ちることがわかりました。いいかえ れば、キノコの微量成分が複合的に働いてがん予防効果を発揮するので、キノ コ全部を毎日の食卓に取り入れるのがおすすめです。

 シイタケには、「エリタデニン」という物質も含まれています。これは、血 管に付着したコレステロールを削り取る働きや血小板が凝集する作用を阻止し、 血栓を防ぐ働きがあります。

 また、シイタケには疲労同復に役立つビタミンB群やカルシウムの吸収を促 進するビタミンDを多く含みます。干しシイタケには、エリゴステロールとい う紫外線によってビタミンDに変化する物質が含まれているため、調理前に1 〜2時間太陽光をあてるだけでビタミンDが増加します。

 これだけの健康効果があるなら、ぜひ毎日食べてみたいもの。ダイエット中 の人にはおすすめですが、シイタケは油を吸いやすいので調理法には要注意。

 生のキノコはほとんどが水分なので、ポリ袋に入れておくと蒸れて傷んでき ます。すぐに調理するのが一番ですが、保存する場合はいったんゆでて冷まし 冷凍するといいでしょう。マツタケは生のまま冷凍もできます。でも、おいて おくなんてもったいない!早く食べたいですよね。

---2000.11.04 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

Healthトップページ