[No.048:足のニオイ対策]
パーティや忘年会で座敷にあがろうと靴をぬいだときに気になるのが足のニ
オイ。最近はブーツをはく女性も増え、足のニオイは男女共通の悩みでもあり
ます。
■足はなぜ臭う?
足のニオイが発生するのは、足がかいた汗に原因があります。足の裏は手の
ひらと同様、体のなかでも汗腺が発達している部分で、足の甲に比べると3倍、
背中や胸など体の他の部分に比べると5〜10倍も多く汗腺があります。
汗腺から出た汗は、表皮ブドウ球菌やコリネバクテリウムといった皮膚常在
菌によって分解され、イソ吉草酸などの低級脂肪酸になり、悪臭を放ちます。
また、足の裏は体のどこよりも角質層が厚い場所。その表皮細胞が新陳代謝
や摩擦で剥がれ落ちて大量の垢となります。主にタンパク質である垢に皮脂腺
からの脂質が混ざり合うとニオイは強くなります。
さらに、足は長時間靴下や靴などで覆っている部分です。密閉されている分、
足の温度は上昇し、汗も蒸発せずにたまる一方で、いわゆる、蒸れの状態にな
ります。これは細菌の活動にとって絶好の温度と湿度を提供しているようなも
の。蒸れると、皮膚の角質層はさらに脱落し、細菌によって分解され、ニオイ
物質をどんどん作り出すという悪循環に陥ります。
■足のニオイをなくすには
足のニオイをできるだけ発生させないようにするには、日頃のケアが大切!
1)足を洗って清潔にする
足のニオイを断つには、その元になるものを減らすこと。1日の終わりには、
汗や垢で汚れた足を念入りに洗って、清潔にしましょう。
汚れのたまりやすい足の指と指の間、爪まわりから甲、かかとまでしっかり
洗いましょう。木炭やイオウなど殺菌・抗菌成分のある洗浄剤で洗うと効果的。
2)角質対策
ニオイの元のひとつである角質。垢となってはがれ落ちる前に取り除いてお
きましょう。やすりや軽石など角質ケアグッズは、目の粗すぎないものを選び、
お風呂に入る前やお風呂あがりの足が乾いた状態でこするのがポイント。入浴
中濡れた状態でこすると皮膚がさけることがあるので要注意。また、こすった
後、乾いたままにしておくと、ささくれた皮膚から水分が抜け出し、皮膚の防
衛本能からさらに角質が厚くなるため、保湿効果のあるクリームを塗るのも大
切です。
3)靴や靴下は清潔なものを
蒸れを防ぐため、靴は通気性のあるものを選ぶのが大事。靴は外側はもちろ
ん中敷きも通気性のよい天然皮革のものを選びましょう。また、同じ靴は2日
続けて履かず、1日履いたら風通しのよいところで陰干しして休ませましょう。
靴下はナイロンなどの化繊は蒸れやすく、綿100%は汗を吸って湿ってしま
います。シルク、ウールなどほかの天然繊維との混紡製品がよいでしょう。ま
た、消臭成分を生地に加工した靴下も多く、かなりの効果を発揮します。
防臭・消臭効果のある中敷きを使ったり、除菌シートなどで靴のなかを拭い
て清潔にしたり、出かける前に足にデオドラントスプレーを使うのも効果があ
ります。
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足のニオイはこの3つの対策でかなり抑えられます。
しかし、もう一つ問題なのが水虫です。水虫だと、角質もはがれおちやすく、
ニオイの元をつくりやすくなります。かゆみはないが、皮がポロポロ落ちる、
爪が白くなるなど、知らず知らずのうちに水虫にかかっている人も少なくあり
ません。最近のサラリーマンの4割が水虫というデータもあり、そういった人
は水虫治療をきちんと行うことが大切でしょう。
---2000.12.16 (c) 2000 by Mica Okamoto ---
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