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[No.065: 「ものいわぬ病気」動脈硬化]


 年々増加している動脈硬化。動脈硬化に起因した死亡率は全死亡の30%を超えるといわれており、がんなどの悪性新生物と死因のトップを争っています。動脈硬化は自覚症状がないですが、恐ろしい病気を引き起こす恐い病気であるという認識が必要です。

■動脈硬化が引き起こす恐い病気

 動脈硬化とは、血管の内壁に脂肪酸やコレステロールなどがたまり、柔軟性が失われた状態のことです。動脈硬化になった弾力性のない血管には血液がかたまりやすくなります。血液の固まり、血栓で血管の80%がふさがってしまうと、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などの恐い病気を引き起こしてしまいます。

 さらに動脈硬化を起こしている人は、肥満、糖尿などを合わせもった人が多いといわれています。また、加齢もリスク要因のひとつで、高齢化社会の現在、ますます動脈硬化の増加が考えられます。

 動脈硬化による恐い病気のなかには、脳卒中もあります。以前の高血圧による脳卒中から最近は、欧米型の動脈硬化による脳梗塞に変わってきています。

■増加の原因は生活習慣

 動脈硬化の増加には、生活習慣が大きく関わっています。特に、問題になるのが脂肪のとりすぎです。日本人のエネルギーの取り方は適正でも、脂肪の割合が増えており、結果的に血液中のコレステロールが増大しています。

 最近の20〜50代の日本人の血中総コレステロール値は、男女ともに約30%が基準値(220mg/dl)以上を示しています。つまり、この年代の3人に1人は動脈硬化症の予備軍となる恐れがあるといえます。そのため、食事の脂肪のとりすぎを減らすことが重要です。

 また、ストレス、疲労、紫外線、喫煙などで体内の酸化が進み、その結果、動脈硬化やがんなどのさまざまな病気が引き起こされます。体内には、抗酸化酵素が備わっていますが、原因が増えているせいで、体内の酵素だけでは対抗しきれなくなっています。

 これに対抗するためには、前出の原因を減らすともに、抗酸化食品を上手に利用することがあげられます。抗酸化食品は500種類ほどあるといわれていますが、抗酸化作用が強いものには、ビタミンA、C、E、β-カロチン、ポリフェノールなどがあります。

■危険因子の数値を甘くみない

 動脈硬化には自覚症状がないだけに、手足が不自由になったりしびれたり、体の自由がきかなくなるというような症状が出たときには、命を関わる状態になっていることがほとんどです。そのため、症状の出ないときから病気を理解して対応しなければなりません。

 実際に健康診断では、動脈硬化の程度は測定できないのが現状です。ただ、健康診断では、動脈硬化につながるさまざまな危険因子を測ることはできます。循環器疾患を起こす危険因子をいくつか持ち合わせることによって、危険度が高まることを知っておくことが必要です。

 例えば、危険因子のなかに、高コレステロールや高血圧などがありますが、実際には、血糖値やコレステロール値が高くないのに動脈硬化を起こしている人が少なくありません。つまり、軽い高脂血症といわれても、深刻な動脈硬化が進んでいる場合も多いのです。

 健康診断でひとつひとつの危険因子の数値が少し高めという程度では、そのままほうっておく人が多いようです。しかし、その間に病気が進行している可能性が高いのです。

 危険因子はできるだけ減らすように生活習慣を見直し、食事に気をつけて動脈硬化には十分注意しましょう。

「循環器疾患における危険因子」の詳細はこちらをご覧下さい。

---2001.5.26 (c) 2001 by Mica Okamoto ---

 

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