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[No.072: 熱中症に気をつけよう!]


 夏本番。連日の猛暑で熱中症で救急車で運ばれる人が、昨年の3倍を超え、熱中症で倒れる人が相次いでいます。今回は、熱中症について取り上げます。

■熱中症とは

 熱い日差しに当たり続けていると「熱射病になるよ」といわれますが、熱中症と熱射病は、どう違う?と思う人もいるかもしれません。

 熱中症は、暑い環境下で生じる障害の総称。人間の体は暑いところでは、汗をかき、体の熱を逃がして、体温調節をする機能が備わっていますが、体内の水分や塩分が不足すると、この機能のバランスが崩れ、さまざまな症状が起こります。

  熱中症は、症状やひどさによって大きく3つに分類されます。

 軽症度

    【熱けいれん】
     体内の水分、塩分不足のせいで、足や腕、腹筋などの筋肉が、痛みをもったけいれんを起こします。多量の発汗中、水(塩分などの電解質が入っていない)のみを補給した場合に、起こりやすいとされています。

    【熱失神】
     長時間、暑い中での活動で、末梢血管が広がり、全身に運ばれる血液量が相対的に減ったり、運動を急に止めたせいで、一時的に脳への血流が減ることによって、血圧が下がり、脈拍が速く弱い状態になり、数秒程度の失神を起こします。運動をやめた直後に起こることが多く、顔色が悪くなる、唇がしびれる、めまい、などが見られることもあります。

 中等度

    【熱疲労】
     脱水と塩分などの電解質が失われたため、めまい感、疲労感、虚脱感、頭痛、失神、吐き気、嘔吐など、いくつかの症状が重なって起こります。血圧の低下、頻脈、皮膚の蒼白、多量の発汗などのショック症状が見られることもあります。

 重傷度

    【熱射病】
     名前を呼んでも返事をしなかったり、話せてもろれつが回らなかったり、意識がないといった症状で、自己温度調節機能が崩れ、中枢神経系を含めた全身に障害が起こり、死亡率も高くなります。

■暑いところでなくても起きる

 熱中症は、高温環境で幼児に起こるもの、暑さにより高齢者に起こるもの、暑い所での労働で起こるもの、スポーツ活動中に起こるものなどがあります。

 熱中症を年代別にみると、乳幼児、15〜19歳、40〜50代、お年寄りが多く15〜19歳はスポーツ中がほとんどです。お年寄りは、加齢によりのどの乾きを訴えることが少なくなったり、おしっこが近くなるからと水分補給を減らした結果、起こることもあります。

 熱中症というと、30度を超える暑い環境でしか起こらないと思われますが、スポーツ中などで体内の筋肉から大量の熱を発生することや、脱水などで寒い環境でも発生するものです。実際、11月などの冬季でも死亡事故が起きています。また、運動開始から30分以内の比較的短時間でも発症する例も見られます。

■熱中症の予防

 最も大事なのは水分補給です。汗をかくと、水分と塩分が失われます。ただ、水分だけを補給していると、吸収のスピードがあまり良くないため、熱けいれんを起こす危険があるので、スポーツドリンクなどのように塩分を含む飲料水を飲みましょう。スポーツする人は、まず、激しい運動に入る前に200〜500mlを飲み、夏の暑い時には15分ごとに水分をとるのが理想。せめて30分に一度は水を飲みましょう。

 30度を大きく超える日中は、できれば外出は避けたほうがいいでしょう。外出する際は、帽子や長袖の服で直射日光をさえぎったり、メッシュや速乾性の素材で風通しの良い、ゆったりとした服を着るようにしましょう。

 もし症状が出た場合は、風通しが良く涼しい場所で安静にし、水分補給を行いながら、濡れタオルや氷、うちわなどで、体温を下げるように努めましょう。熱射病が発生した際には生死に関わりますので、すぐに救急車をよびましょう。

---2001.7.28 (c) 2001 by Mica Okamoto ---

 

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