I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。    
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[Pickup News]>No.089  
 


[No.089:粗食で長生きしよう!]


 美味しい物を好きなだけ食べる贅沢は、どんな人でも経験してみたいという欲求があると思いますが、健康にとってはいいことばかりではありません。

 「粗食をしたほうが長生きできる」という結果が米国の遺伝子研究によって解明されました。カリフォルニア大リバーサイド校のスティーブン・スピンドラー教授らは、老化が起きるのは遺伝子のスイッチの入り具合によるものという考えに基づき研究をしました。

 青年マウスと高齢マウスの肝臓の細胞の遺伝子を調べると、全体の約1%の遺伝子の状態に差が認められました。そして、高齢マウスに2週間は80kcalのエサ、次の2週間は53kcalの粗食に減らしたところ、19種類の遺伝子の状況が若返ったのです。また、生後まもなくから95kcalで育てると寿命は42〜43カ月なのに対し、カロリーを半分にしたら60カ月まで長生きしました。

 スピンドラー教授は、カロリー制限が寿命を伸ばすことは、他の研究でも確かめられている。好きなだけ食べさせた場合の7割にとどめるのがいい」と述べています。

 マウスの研究であるとはいえ、人間にも十分あてはまるものがあると思います。日本でのこんな例もあります。長寿村として注目された山梨県のある小さな村では、40代、50代の働き盛りの多くが生活習慣病を患っている一方、70歳、80歳の高齢者が元気に働いていました。その高齢者たちの食事は、麦、あわ、きびなどの雑穀やイモを主食にし、おかずは野菜と魚介類を少しだけで、肉や乳製品はほとんど食べていませんでした。

 昔の日本人の食生活を実践すれば粗食になるのではないでしょうか。

 「粗食のすすめ」の著書で有名な幕内秀夫さんによると、粗食とは、

     ・ご飯、味噌汁、漬物を基本とする食生活である。
     ・毎日食べられる食事で、特別なものではない。
     ・季節の食材を風土によって育まれてきた方法で味わう食生活である。
といいます。

 粗食の主役であるご飯は、白米よりも精米されない玄米や胚芽米のほうが、ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富です。ご飯にあう味噌汁には、さまざまな具を入れられ野菜はたくさん食べられますし、大豆から作られた味噌は、たんぱく質を効率よく摂取できる素晴らしい方法です。野菜は漬け物で食べたほうが、生で野菜を食べるよりも貴重な栄養を多く取り入れることができますし、漬け物の代表格であるぬか漬けは、乳酸菌が多く、腸を整えてくれます。

 お正月でごちそうを十分満喫したと思いますが、それと同時に、いつもと違う食生活でお腹の調子も乱れがちになりやすい頃だと思います。年頭において日本の伝統食を見直すとともに、健康のためにも粗食を心がけてみてください。

---2002.1.5 (c) Mica Okamoto ---

 

Healthトップページ】