夕方になると脚がだるい、むくむ、靴がきつくなる・・・。これは「むくみ」によるものです。むくみを放っておいては、美脚には近づけません。むくみと美脚について考えてみましょう。
■美脚の条件１：ふくらはぎは、「第二の心臓」
夕方、ふくらはぎを指で押すと、しばらくへこんだままだったり、長時間立ったままや冷えると、足がパンパンになり、靴が入らなくなることがあります。これは、むくんでいる証拠。
このむくみとは、簡単にいうと、血液やリンパ液などの体内の水分が足に停滞して流れにくい状態です。血液循環が悪いと、温かいきれいな血が全身を流れず、冷えを起こし、それが原因で流れがさらに悪くなるという悪循環を起こします。その結果、パンパンからガチガチに腫れたような感じになります。
身体全体を流れている血液は、心臓から足の方へは重力もあって流れやすいのですが、心臓に戻るのは重力に逆らうことになります。特に、脚は心臓から最も遠い場所なので、水分や血流が滞りやすいのです。また、女性は、筋力が少ない人が多く、脚に下がった血液を押し戻す力が弱いため、むくみやすい傾向にあります。
ふくらはぎの筋肉がしっかり収縮することで、老廃物や二酸化炭素の混じった血液がスムーズに心臓に戻っていきます。つまり、ふくらはぎの筋肉の収縮は、心臓に血液を戻す大事な役目を果たしています。
【これがむくみの症状！】
＊レベル１
・ふくらはぎが疲れた感じがする。
・ふくらはぎに靴下の跡がつく。
・指で押すとへこむ。
⇒足に溜まっているのは水分だけなので、足を腰より高い位置に置けば楽になる。
＊レベル２
・ふくらはぎがパンパンに張る。
・指で押してもへこまない。
⇒水分だけでなく老廃物もたまり出している状態。毎日マッサージをして血液循環をよくする必要あり。
＊レベル３
・ふくらはぎがガチガチで硬くなる。
・歩くときに痛みが出る。
⇒筋肉に乳酸が溜まってうまく収縮できないコリ状態に。早急にマッサージなどで流れをよくしないと、病気になる恐れも。
むくみ解消には・・・・
- ウォーキングなどで脚の筋肉を鍛えましょう。
- ストレッチや足首回しで血流をよくしましょう。
- 足先からふくらはぎにかけて適度な圧力のある、サポート力のあるストッキングやソックスをはいてむくみを防ぎましょう。
- 塩分の取り過ぎはむくむ原因。塩分濃度を薄めるために、利尿作用のある杜仲茶やはと麦茶などを飲むと、塩分と水分の排出に役立ちます。
- ぬるめのお風呂にゆっくり入り、水分を排出しましょう。
- 太ももの付け根や膝周辺にある「リンパ節」を刺激して、リンパの流れをよくしましょう。
■美脚の条件2：全体の脚のバランス
昔から正座の習慣がある日本人は、胴長短足といわれてきましたが、最近はイスの生活になり、身長に対する脚の比率が増え、バランスがよくなっています。
脚のバランスだけ見ると、太ももより下腿(すね)の長い人のほうが美しく見えます。昔は正座の影響で下腿(すね)が太ももより短い人が多かったのですが、最近のイスの生活で膝の関節に負担がかからなくなり、脚の骨の成長が良くなったため、下腿(すね)が長くなったようです。
「小股の切れ上がった足」というのは、脚の筋肉がしまっていて、足首がキュッと細くなっている足です。全体にやせて細すぎる足はギスギスした印象を与えます。太ももから膝、下腿(すね)まで筋肉がついて締まっていて、足首が細くなっているとバランスのよい脚だと美しく見えます。
■美脚の条件3：引き締まった太もも
太もも太りは、運動不足による脂肪の蓄積、血流やリンパ液など身体の水分の停滞などがあげられます。解消するには、運動で筋肉をつけ、マッサージなどで水分代謝をよくしましょう。
また、産後の女性などヒップの筋肉が弱くなって垂れ下がったために、太ももが太くなっている場合も多いので、ヒップの筋肉、股関節を使って歩くことを心がけ、ヒップアップのエクササイズも重要です。
太ももが太くなる人は、太もも全体の筋肉をバランスよく使っておらず、内ももの筋肉が弱く、歩行時のクセ、足裏のバランスの悪さ（体重のかけ方が均等でない）がある人が多くみられます。歩行時のクセを直し、骨盤や股関節、膝、足首など歪みがあれば調節をしましょう。
■美脚の条件4：キュッと上がったヒップ
太ももやヒップなどの下半身は、女性が最もやせたい場所ですが、この部分に脂肪がつきやすくやせにくい原因は、セルライトのせいだといわれています。
セルライトとは、太った女性によく見られるデコボコしたブロック状の皮下脂肪のこと。血行不良などが原因で大きくなった脂肪細胞の周りに水分や老廃物がたまってできるブヨブヨした塊だとされていますが、科学的には明確に定義されていません。医学的には、皮下脂肪が溜まった結果、肥大した脂肪細胞の線維芽細胞が皮膚の方に引っぱられた結果、肌に凹凸ができているとされています。
セルライトは、普通のダイエットでは燃焼されにくいといわれ、大事なのはセルライトができるほど太らないのが第一。できてしまった場合はやせにくいですが、運動とカロリー制限を組み合わせ、マッサージなどで減らせることはできます。
また、出産後はお尻の筋肉が弛緩して下に垂れ気味になるので、体操などででヒップアップを心がけましょう。
■美脚の条件5：Ｏ脚はNG!
立った状態で両足のかかとをつけ、つま先を正面に向けたときに、左右のひざの間に手の指が１本でも入ればＯ脚。Ｏ脚を改善するには、まず、骨盤のズレを治すこと。そして脚に歪みがある人は、脚やお尻の内側の筋肉が弱く、外側の筋肉を使いすぎて発達し、脚のラインが外側に張り出してしまっていますので、たるんだ内ももやふくらはぎの内側の筋肉を強化することが必要です。
