I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。
Home Health Supplement Child Diet Beauty  
Healthトップ>[Nutrision Column]>No.007  
   
 
[No.007:不足しやすいマグネシウム]


 日本人が最も不足しやすい栄養素といえばカルシウム。これは、皆さんもうよくご存知で、骨折して寝たきりにならないように、中高年の方を中心に、一生懸命カルシウムをとるようになりました。しかし、もうひとつ、骨の健康に欠かせない栄養素があります。その名はマグネシウムです。

 マグネシウムは、体内に含まれるミネラルのひとつで、成人の体内に30g程含まれています。その70%は骨に含まれ、筋肉や脳神経にも存在しています。

 睡眠不足、加齢、ストレス、加工食品の多用、過食(特にアルコール、たんぱく質、糖質)、糖尿病などにより、排泄量が増えたり、吸収率が著しく下がったりします。

 また、農薬も、農作物に含まれるマグネシウムの量を減らします。このようにマグネシウムは、カルシウムと並んで現代人が最も不足しやすい栄養素なのです。 

 マグネシウムは、カルシウムと一緒に行動することが多く、カルシウムとは親友同士のような関係です。骨にカルシウムをしっかり沈着させるためには、マグネシウムは、不可欠ですし、骨のためにとカルシウムばかりとっていると、心臓病にかかりやすくなったり、筋肉のけいれんやピクつきなどが起こったりします。さらに加工食品の過剰摂取が加わると、腎臓内でカルシウムの沈着(腎石灰)も起こります。

 カルシウムとマグネシウムの理想的な摂取比率は、2対1。この割合できちんと摂取していれば、多少加工食品を多くとっても腎石灰はまぬがれます。

 マグネシウムには、神経や筋肉の興奮性を低める働きもあり、気持ちをおだやかにし、筋肉のけいれん(こむらがえりや瞼のぴくぴくなど)なども防ぎます。その他、ビタミンA、B、C、D、Eの吸収にも欠かせませんし、体温調節作用や心臓の機能をよくする働きもあります。

 血液中にマグネシウムが不足すると、これを補うために細胞や骨からマグネシウムが溶け出します。この時、骨からは一緒に多量のカルシウムも溶け出してしまいます。こうしてマグネシウム不足は、カルシウム不足もきたします。イライラや現代っ子たちのキレは、カルシウム&マグネシウム不足が原因ともいわれています。

 マグネシウムの1日目標摂取量はカルシウムの半量の300mg。しかし現在、日本人の平均摂取量は150mg程度です。

 とろろ昆布(481mg)、わかめ(690mg)、 青海苔(2215mg)、ひじき(565mg)、アーモンド(338mg) 、ごぼう(196mg) 、カシューナッツ(251mg)、ピーナツ(143mg) 、小豆(134mg) 、大豆(101mg) などがマグネシウムの豊富な食品です(かっこ内は100g中のマグネシウム含有量)が、これらは現代人になじみの薄いものばかり。不足しやすいのも、うなづけますね。

 緊張により短時間に一気にストレスがかかると声が震えたり、筋肉がひきつったりするのを経験された方も多いことでしょう。これは、マグネシウムが体内で急激に消耗された結果、起こる現象です。極度に緊張した後は、海藻サラダなどをたっぷり食べてマグネシウムを補給するといいでですね。

---2001.3.3 (c) 2001 by Mari Wakasugi ---

 

Healthトップページ