[No.015:さつまいものガングリオシド]
少しずつ涼しくなってきて、ようやく秋を感じられるようになりました。秋といえば、遠足。そして秋の遠足といえば、さつまいも堀りが定番ですね。そこで今回は、このさつまいもに含まれる話題の成分、ガングリオシドを取り上げてみました。
■ガングリオシドとは?
野菜や果物などの植物の細胞膜に含まれている、シアル酸を含む糖脂質の一種のこと。細胞の分裂や増殖、代謝など、細胞の持ついろいろな機能を正しく保ち調整する働きがあります。
■ガングリオシドの主な効用
ガンを予防する働きがあります。
ガンとは、正常細胞が何らかの理由(長期間の喫煙、過労、強いストレス、過度の日焼けなど)で制御能力を失い、変異を起こして分裂増殖を繰り返し、塊となって周囲の正常な組織を侵し、本来の働きをできなくしてしまう病気の総称です。
この変異増殖した細胞が、ガン細胞と呼ばれるものなのですが、ガングリオシドは、このガン細胞の増殖を抑える働きがあるのです。
ガングリオシドは、いろいろな野菜や果物に含まれていますが、さつまいもに含まれているガングリオシドが、特に抗ガン作用が強いと言われています。
さつまいもの産地で、さつまいもを非常によく食べる鹿児島県は、全国でもガンの発生率が低いというデーターもあります。
■さつまいもガングリオシドの効果的な摂取方法
とりたての新しいさつまいものガングリオシドは、活性が高いので、できるだけ新鮮なさつまいもを食べると効果的です。ガンの予防効果を期待したいなら、1日200g程度のさつまいもを毎日摂取すると理想的と言われています。
家庭のジューサーやミキサーを使ってジュースやスープにして飲む場合も、できる限り作ってすぐ摂取するようにしてください。
手に入れたらすぐに、調理したらすぐに摂取するのが、ガングリオシドの効果を最大限に活かす方法です。
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現在、日本人の死因の第一位はガンです。ガンで亡くなる人は交通事故で亡くなる人のおよそ30倍にあたり、2分間に1人がガンで死んでいる計算になります。それぐらい、日本人にとって身近な病気となったガン。ガン細胞一色に日本が占領されないうちに、ガングリオシドの摂取で、少しでもガンが阻止できればいいですね。
---2001.9.22 (c) 2001 by Mari Wakasugi ---
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