ポリデキストロース。聞いたことがあるけど何だったかな？と思われる方も 多いことでしょう。ポリデキストロースは、アメリカの製薬会社が開発した人 工的に作られた食物繊維のことです。

　人工的というと、あまり聞こえはよくありませんが、ポリデキストロースは 急性毒性、発ガン性、遺伝毒性などに関して様々な研究や実験がなされ、その 結果、安全性の高いことが認られています。さらに、食物繊維としての利点を すべて持ちあわせるということで1981年にFDA（米国食品医薬局）により、低 カロリーの食品素材として認可されたものです。日本でも1983年に食品として 認可され、国が認めた安全な食品素材です。

　ポリデキストロースは、体内のナトリウムや胆汁酸を吸着して排泄し高血圧 や高脂血症を予防したり、糖分の消化を遅らせ血糖値の急上昇を抑えて糖尿病 を予防する働きや、腸内の善玉菌を増やし便秘や大腸ガンを予防する働きなど、 水溶性食物繊維の持つ有効な作用をすべて持っています。

　無味無臭で水に溶けるという特性を持つため加工されやすく、飲料を中心にクッキー、スナック菓子、キャンディなどにも添加されています。飲料水としては「ファイブ・ミニ」が有名ですね。

　便秘がちな人や食生活が乱れている人、野菜や果物をあまり召し上がらない人におすすめです。

　ただ、安全性が高いとはいえ、食物繊維をポリデキストロースだけに頼るのはよくありません。便秘や食物繊維不足だといってあまり飲み過ぎると、下痢をしたり、ミネラル分を排出し過ぎたりして体調を崩すこともあるので、ほどほどに。基本は、あくまで正しい食生活。それで補いきれない時に、ご利用ください。

---2001.11.3　(c) 2001 by Mari Wakasugi ---