[No.022:ネギやニンニクの臭気成分 アリシン]
アリシンとは、ネギやニンニクなどを切った時に生じる、独特の臭いの成分のことです。ネギやニンニクを食べると元気になるのは、このアリシンのおかげです。
アリシンには強い殺菌作用があります。このため体内に侵入した細菌やウィルスを撃退し風邪をはじめとする感染症を予防したり、食品についた菌を殺し食中毒を予防する効果があります。
またアリシンには、ビタミンB1の吸収をよくし、その活性をアップさせるという働きがあります。
ビタミンB1には、糖質を効率よくエネルギーに変える作用があるため、アリシンとビタミンB1を同時にとると、新陳代謝が活発になり、疲労の回復をはやめ、やる気や元気が出てきます。
糖質を唯一のエネルギー源とする脳は、ビタミンB1の存在が不可欠です。試験、勉強、デスクワークなど、脳を活性化させたい時にビタミンB1とともにアリシンを摂取すると、集中力がアップします。
ビタミンB1は、豚肉、玄米、レバー、オートミール、納豆、きなこ、うなぎなどに、アリシンは、ネギ、ニンニク、ニラなどの香りの強い野菜に豊富です。ネギ納豆、レバニラ炒め、豚肉とニンニクの炒め物などは、ビタミンB1とアリシンのダブルパワーが期待できる身体を元気にする料理です。
切った時に目にしみるため、ネギやニンニク料理を嫌う人もいますが、実はこれはアリシンのしわざです。アリシンは揮発性成分のため、どんどん蒸発し、目を刺激するために涙が出てくるわけです。目がしみる成分が元気の元とわかった今、たとえ涙が出ても、アリシンたっぷりの料理を作ってみたくなった人もいるのでは?
---2002.2.16 (c) Mari Wakasugi ---
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