[No.025:ナットウキナーゼで血液をサラサラに]
ナットウキナーゼとは、納豆の糸(ネバネバ物質)に含まれる酵素(納豆菌が大豆をえさに作る酵素)の名前で、血栓を直接分解する物質として、世界でも注目されています。
ナットウキナーゼは、およそ20年前、倉敷芸術科学大学機能物質化学科の須見洋行教授が、納豆のネバネバした部分が人工血栓を溶かすことを確認し、このネバネバ物質の中に非常に強力な血栓溶解酵素が存在することを発見しました。そして、この酵素はナットウキナーゼと名付けられました。
さらに須見教授は、世界各国の200種類にも及ぶ食品を調べましたが、血栓を溶かす作用で納豆に含まれるナットウキナーゼに勝るものはないことも確認しました。
このように、ナットウキナーゼは、血液中にできた血栓を溶かして、血液をサラサラにし脳梗塞や心筋梗塞などを予防したり改善したりする働きがあります。日本人の死因の第2位は脳梗塞を代表とする脳血管疾患で、死因の第3位は心筋梗塞を代表とする虚血性心疾患です。これらの疾患をあわせると、死因第1位のガンに匹敵する数に及ぶため、血栓症の予防は非常に大切です。
体内で作られる血栓を溶かす酵素は、年を重ねるとともに減っていきます。このため、高齢の人ほど心筋梗塞や脳梗塞が起こる可能性が高まるわけですが、最近では、若い人でも、偏食、ストレス、運動不足、夜型生活などで常に血管が収縮している状態となっており、ちょっとした血栓でも心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすくなっています。
ナットウキナーゼは、ストレス社会に生きる現代人にとって、高齢の方から若者に至るまで欠かせないものです。血栓症が気になる方は、ナットウキナーゼを含む納豆を日常的に食べ血液をサラサラにしましょう。
▼No.087: 納豆で風邪&二日酔い予防も参考にして下さい。
---2002.4.20 (c) Mari Wakasugi ---
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