ゴールデンウィークが終わり、街には半袖姿の人を見かけるようになりました。夏はもうすぐそこ、薄着の季節の到来です。厚着から薄着に替わるこの季節、体脂肪も薄く減らしたいものですね。そこで今回は画期的なダイエット素材「トナリン」に関して、お話しします。 ■トナリンとは？ 　植物油に多く含まれるリノール酸が化学的に少し変化してできた物質（異体）で脂肪酸の一種です。異性化リノール酸（化学名 CLA ＝ Conjugated LinoleicAcid ）ともいいます。 　異性化リノール酸は、天然に存在する物質で、私たちの身近では牛や羊などの反芻動物の肉に含まれています。この反芻動物の腸に存在する腸内細菌や酵素がリノール酸を少し変化させ、異性化リノール酸すなわちトナリンが作られます。 ■ダイエット効果 　1994年トナリンに体脂肪を燃焼させる働きがあることが発見されました。そして、トナリンには以下３つの働きにより体脂肪を減らす作用があることが明らかになりました。 　１．脂肪細胞に脂肪が取り込まれるのを抑制する。 　２．運動時、脂肪細胞の中の脂肪が分解され使われるのを助ける。 　　（トナリンが体内に入ると脂肪を分解する酵素が体内で生成されるため） 　３．カルニチンの働きを助ける。 　　（カルニチンは脂肪が脂肪の燃焼工場であるミトコンドリアの中に取り込まれるのを助ける働きがあります。脂肪はカルニチンなしではミトコンドリア内に入れません。） ■筋肉を減らさず脂肪だけをカット！ 　通常のダイエットでは、どうしても身体に必要な筋肉も落ちてしまいがち。それに対して、トナリンは筋肉は落ちずに諸悪の根元の脂肪だけが落ちるという、ありがたいダイエット素材です。 　このため、体重の激減はありませんが、体脂肪はしっかり減るので、とても健康的にダイエットできます。ダイエットの本場アメリカでは、ウエイトコントロールをしているスポーツ選手などに人気です。また、筋肉が落ちにくいため、ダイエット中に陥りやすい脱力感や無力感を感じにくいのも特徴です。 ■アメリカではおなじみのダイエット素材 　トナリンは、日本ではあまりなじみのない素材ですが、アメリカでは、ダイエット素材としてよく知られており、学術的にも研究されています。とくに、トナリンの研究として有名なのはウィスコンシン大学の食品研究所のグループで、20年以上もトナリンの研究を重ねてきています。 　トナリンには、ダイエット効果だけでなく、コレステロールを下げたり、免疫力を強化する働きもあるため、血液中の脂肪もすっきりとれ、ダイエットによる免疫力の低下もみられません。 　このように、トナリンは健康的に、運動をしながらダイエットをしたい人にぴったりの素材です。薄着の季節にむけて、トナリンを飲んで運動してみてはいかがでしょうか。 ※No.019「体脂肪の燃焼に不可欠な栄養素カルニチン 」もぜひ参考にしてください。 ---2001.5.19　(c) by Mari Wakasugi ---