知識欲
知って不快になることは多い。
知らない方が良かったかも、ということもよくある。
しかし、知りたい欲求は止まらない。
「精神的には知らない方が楽」だけど
「現実的には知らない方が怖いこと」ってこと。
医療、食品、政治、経済・・・知らないで何かがあってから知っても遅い。
知らないで死んだ方が良かったなんて言葉もあるが、どんなに嫌なこと、辛いこと、恐ろしいことでも真実は知った方がいいと思う。
逆に、知ろうとしない人のことを不思議に思う。
目・耳を塞ぎ知ろうとしないことは、新たな悪を生むことに加担すること。
「一旦知ってしまえば、知らなかった時には戻れない。
本にせよ、スーツにせよ、シガーにせよ、酒にせよ、
別に知らなくても生きてはいける。
でも知ってしまえば、それなしの人生など耐え難くなる。
つまり知識や経験は人生に悲しみも もたらす。
より多くを、より良きものを、よりスリリングなことを
知ってしまったがために、当たり前の日常に感動できなくなる。
それでも、知らない平穏よりも知る悲しみのある人生の方が高級だ。」開高健