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Archive for the ‘Interview’ Category

社会的包摂の観点で社会的弱者を支援

03.02.2013 · Posted in Interview

NPO法人インクルいわて 理事長 山屋 理恵さん

●個々の立場にたったパーソナル・サポート

「ひとり親で困っている人たちは様々な問題を抱えており、就労や生活保護といった単純な方法では解決できません。いろいろな制度やサービス、人や資源をコーディネートしてオーダーメイドの支援をつくっていく、パーソナル・サポートの考え方がとても大切です」。

インクルいわては、弁護士、助産師、女性センター、保育士、教師、女性支援、生活困窮者支援、障害児支援などのメンバーが、生活支援・就労支援・子育て支援を三本柱に、ひとり親の支援を行なっている。インクルいわての「インクル」とは「inclusion=包摂」の意味で、離婚やDV、被災からの生活の立て直しや就労までのサポートを行う「中間就労」、当事者の交流とピアカウンセリングを行う月1回の「シングルマザーズ・カフェ」、ひとり親の子どもたちのための定期イベント「おひさまクラブ」の他、シンポジウムや支援者養成講座を行い、支援のネットワークを広げている。 (さらに…)

女性の人権を尊重し 男女共同参画社会の実現を

12.20.2012 · Posted in Interview

NPO法人 ウィメンズネット・こうべ代表理事  正井 礼子さん

●女性をエンパワメントする活動

「日本の女性が様々な問題を抱えながら声をあげられないのは、男女格差と経済的理由が大きい。男女は対等だという意識の人が増え、制度を整え、女性を応援する男性がもっと増えていかないと」。

正井さんは、様々な女性問題に取り組み、DVや暴力の被害女性たちの支援活動を続けてきた。現在は、DV相談、同行支援、シェルター「ともだちの家」の運営、生活再建の支援まで行なっている。またDV防止教育にも取り組み、8万人の中学・高校・大学生にデートDV防止授業を提供している。 (さらに…)

福島からの自主避難を転機に

11.21.2012 · Posted in Interview

福島避難母子の会in 関東 事務局 虷澤 沙織

●福島から出る決意

虷澤沙織さんは郡山で生まれ、大学時代を関東で過ごした以外はずっと郡山で暮らしてきた。それが、2011年3月11日から一変してしまった。

「娘の保育園のお迎えは、いつもなら20分のところが、震災直後、停電で信号機は消え車の事故と渋滞で2時間もかかりました。家に帰っても停電でテレビも視られず、やっとたどり着いた実家のテレビで津波の甚大な被害を知りました」。

翌12日は、自宅の割れた窓ガラスや屋根から落ちた瓦を片付け、その夜、やっと通じた携帯電話で友人からかかってきた電話が「福島、終わりだと思う」。

「は?」と思ったがネットで調べると原発事故の深刻な状況が次々と流れ、専門家たちが「逃げろ!」と言うのを知り一睡もできなかった。

13日、ネットの様々な情報に加え、「原発反対運動家の武藤類子さんが避難するというのを目にして、本当に危ないんだと感じました」。しかし、テレビでは枝野官房長官が「大丈夫です」と連呼している。「もう、これは自分で調べて、自分で判断しろ、ということなんだ」と思った矢先の14日、福島第1原発第3原子炉が爆発。夫に「娘と福島を出ます」と宣言し、持っていけるだけのおもちゃや生活用品を車に積んだ。「あんな爆発を見たら、二度と帰れない」。娘を外気に触れないようにタオルでぐるぐる巻にしてかっぱを着せ、ビニールを頭からかぶせ、傘をさして出かける準備。「放射能を含む外気に触れるだけで、眼や耳、肌から血が吹き出すようなイメージを抱いていた。未知の恐怖でした」。夫も一緒に行くことになり3人で車に乗り込み、夫の実家のある会津に向かった。 (さらに…)

セクシャル・マイノリティの人権尊重と支援の輪を広げる

09.28.2012 · Posted in Interview

岩手レインボーネットワーク代表 山下 梓さん

●LGBTの支援のために

「アメリカやヨーロッパには、LGBTがたくさんいると言う人がいますが、実際には、どの地域でも人口の4~ 10%いると言われています。カミングアウトしやすい環境かどうか、許容される社会かどうかで、見えるか見えないかが違う。日本には、あまりいないと思われているのは、よほど抑圧的な社会である証拠です」。

山下梓さんは、海外のLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)に関する情報サイト・アドボカシーグループ『ゲイジャパンニュース』を運営している。また、3・11の直後の3月19日にLGBTのネットワーク『岩手レインボー・ネットワーク』を友人と立ち上げた。元々、岩手には、LGBTのグループがなく、グループを作る準備を始めていたところ震災が起こり、LGBTにフレンドリーな避難所やトランスジェンダーとわかっても下着を分けてくれる場所などの支援情報の提供をブログで始めた。 (さらに…)

遊びを通して子どもの心を育み、ケアする

08.20.2012 · Posted in Interview, 子ども

日本プレイセラピー協会理事 本田涼子さん

●“遊び”は、子どもの言語

「子どもにとって、“言葉”より“遊び”が言語なんです。自分の気持ちを、言葉でなく、遊びで表現します。その遊びで子どもが何を表現しているのか、大人が理解することが重要です」。

本田涼子さんは、遊びを通して行う『プレイセラピー』で子どもの力を伸ばすと同時に、子どもの心を癒し、親子の関係を改善するための活動を行っている。 (さらに…)

災害から見える課題を、社会を動かす市民力につなげる

06.08.2012 · Posted in Interview

災害とジェンダー研究者 浅野幸子さん

●災害とジェンダーの課題を社会に

「平時から存在する、子育てや男女の働き方の問題などの社会構造の偏りは、災害時に顕著に出てしまう。災害時にそうならないように、日頃から社会を見直すと同時に、災害時の対応策について並行でしていかないといけない」。

浅野幸子さんは、阪神大震災、三宅島噴火災の支援経験から得た知識を防災に役立てる活動のなかで、特に、ジェンダー視点に立った災害での課題や市民社会についての研究を重ね、研修やブックレット、政策提言などで実践に使える知識の普及に力を注いでいる。 (さらに…)

日本とアジアの関係のなかで社会の価値観の変化を見続ける

06.07.2012 · Posted in Interview

ジャーナリスト スベンドリニ・カクチさん

●社会の価値観の変化を追う

「自分のお金を稼ぐことだけが人生という人が多い。しかし、自分の利益はハートを大きくして社会に還元しないといけない。社会の価値観は、ファイナンシャル・キャピタルからソーシャル・キャピタルに移ろうとしている。日本は、この変わり目をどう考えるべきか。今後、社会の価値観がどう変わっていくかを追いたい」。

スベンドリニ・カクチさんは、スリランカ出身のジャーナリストである。90年代から今まで、アジア人の立場から日本とアジアの関係をテーマに取材活動を続けてきた。2~3ヶ月ごとに、タイ、バングラデシュ、スリランカ、フィリピンなどアジアを訪れ、取材と現地でのトレーニングやワークショップを行い、ジャーナリストの養成を行っている。 (さらに…)

震災支援にジェンダーの視点を 女性支援の輪をつなげる

06.07.2012 · Posted in Interview

東日本大震災女性支援ネットワーク コーディネーター 斎藤文栄さん

●女性の視点を取り入れた震災支援を

「今回の震災で、日本の女性支援の実状は後進国よりもまだまだ下だというのが関係者の共通意識です。日本では女性の特徴にあわせた支援をすべきだということがあまりにも知られていない。ジェンダー統計もなく、男女別統計すらなく、日本のジェンダー政策は遅れています」。

東日本大震災女性支援ネットワークは、ジェンダーや女性問題の研究者や女性支援NPO・NGOが集まり、復興・防災の過程にジェンダー・多様性の視点を入れることを目的に2011年5月から活動を始めた中間支援団体である。

斎藤文栄さんは、コーディネーターとして、被災した女性を支援する団体や支援者をつなげ、女性支援に関する様々な情報を社会に発信するとともに、国や自治体に対しジェンダーの視点を取り入れた政策につなげるよう活動している。 (さらに…)

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護身術プログラムで女性に自信を与え尊厳を守る

02.07.2012 · Posted in Interview

NPO法人ライフライツ 代表 森山 奈央美さん

●アメリカ生まれの実戦型プログラム「インパクト」

「日本の社会は、女性が自分で自分を守ることをよしとする価値観があまりないし、女性自身も自分の安全を優先させる意識が希薄。自分で自分のことを守れるなんて想像もつかないのかもしれない。でもそれが可能だということを知ってほしい」。

森山奈央美さんは、「インパクト」という女性のための護身術プログラムの普及を通して、女性が自ら尊厳を守る大切さや意識の啓発を行っている。 (さらに…)

社会を変えるきっかけのために 社会人へボランティア紹介

02.06.2012 · Posted in Interview

NPO ソーシャルマーケティングジャパン 代表 玄道 優子さん

●パラレルキャリア支援

「今まで社会問題にそれほど関心のない普通の社会人が、ボランティアで社会貢献することで、新たな可能性や価値観を見つけられる。そのきっかけづくりをしたい」。

玄道優子さんは、NGOやNPOからのボランティア募集を掲載する情報サイト「もんじゅ」を運営している。このサイトは、働きながら社会貢献をしたい社会人のためのボランティア情報を主体としており、現役で働く社会人が仕事とは別のフィールドでボランティアをすることでパラレルキャリアを形成しながら、社会にも貢献することを応援している。 (さらに…)