第2回 優先順位をどうつけるか
●人生の要素
人生には様々な要素がある。仕事、家族、就職、結婚、家庭、学業、介護など、同じ要素があったとしてもライフステージによって優先順位は変わってくる。
学生時代には学校と家しかなかったフィールドが、年数を加えるにつれて増え、より複雑化してくる。40代の会社員なら、大きく「会社・仕事」と「家庭」とに分けられるだろうが、仕事は多種多様になり、趣味の比重が大きい人、社会人になってから大学院に通う人など、暮らしの中での優先順位はそれぞれ違う。子育て中の女性会社員であれば、男性の会社員より「子育て」に関する優先順位は高くなるだろう。同じような立場にいる人でも、個人の考え方や家族などの人間関係で、それぞれの要素の重要度も違ってくる。また、自分で考えた優先順位どおり進められない場合もある。
ワークライフバランスを考えると、偏らずにバランスよく暮らすのがよいように思えるが、いつもそうしてうまくいくとは限らない。入学試験のように簡単なものから手をつけて総合的に高得点を取った方がいい場合もあれば、一番の難問を処理するまで、次に進めない場合もある。
仕事だけを考えると、その職場の価値観に従って優先順位を考えればいいとはいえ、時期が重なったり人間関係が複雑に絡みあったりするケースもあり、時間、給与、人間関係、責任の重さなど仕事の条件と自分の性格や能力をよく吟味して、何から手をつけていくか優先順位をつけるのは簡単ではない。その方法で結果が大きく変わってくるため、優先順位のつけ方次第で、評価や将来にも結びついてくる。 (さらに…)