最近、社会貢献やNPOづいている。
ビジネス、ビジネス、と叫んで金儲けしか考えない人たちとのつきあいがしんどくなり、あまり興味がわかない。
ベンチャーだ、ソーシャルメディアだ、と横文字をつらつらと並べて 「新たなビジネスを模索・・・」というのも、まだ誰も目をつけていないところにビジネスをつくって金儲けをしたいのだろうが、それは社会にとって、どうなの?と思うことが多い。
NGOやNPOで働きたい大学生もかなり増えてることに結構びっくり。 少しでも給料のいいところに就職したいという学生が多かった時代を考えると、世の中が変わろうとしてるのは確かなんだと感じる。
NPOで働いてる人たちは、給料も安いし、やるべきことたくさんあり、働いた分にみあったお金を手にできるかどうかはかなり難しいが、みんな頑張っている。何がそれほど人を突き動かすのか不思議だが、思いだけで、そこまで頑張れる人が多いのは、お金や地位やといったものとは、別の魅力があるからだと思う。
自分の「やりたい!」思いだからだろうが、そういう思いしか、モチベーションにつながらないと考えると、
やはり、想い、意志に裏付けされた動機は人を動かすものだ。
困っている人、社会的弱者に対して、なんとかしたいという想いを持つ人が多い。
社会貢献がちょっとしたブームになっていて、 本来、お金が集まる場所ではないのに、最近、その手のセミナーや集まりに広告代理店やら金融やらの人間がうろうろしている。不況のせいで既存の業界のお金が動かないので、新たな社会の動きはお金につながるニオイを嗅ぎつけたのか、参入方法を見つけたのか。
BOPビジネスというのを、昨年から経産省が支援している。
BOPとは「ベイス・オブ・ザ・ピラミッド」の略。当初は「ボトム・オブ・ザ・ピラミッド」の略称だったが、あまりに身も蓋もない言い方だったの で、呼び方が変わったらしい。 つまり、世の中の下の方、貧困層支援向けのビジネス。
貧困層でも買えるような値段で商品やサービスを提供すること。
「人を救う良い事だ!」と一見、見えるけれど、 考えてみれば、お金のない貧困層さえもマーケットとみなして、そこから金をとるわけで。 あくまで、商売しようとするこの考え方は、資本主義の本場アメリカから広がってきている。
貧困層を救うことと勘違いして、社会貢献だと思ってる人もいるらしいが、 結局、金儲け。 どこまでいっても、お金を儲ける人と、お金を払う人とに分かれる。
先日もある社会貢献起業家の集まりにきていた人が 「私は社会貢献には興味ないんだけれど、 企業が商品の売上の一部をNPOに寄付に回したいという企画を立ち上げて、それの提携先のNPOをコーディネートしている。あなたたち、使ったらどう?これを使えば、NPOも企業も、そのサービスを受けた消費者も みんな、得するんだから、いいじゃん」 というのを聞いて、ゲッ!!と思った。
最近は、昔のような金儲けを第一義にあげる銭ゲバみたいなのは嫌われるから、 外面は社会のためというフリをしながら、実はやっぱり金儲けしたい人が増えている。社会貢献でカモフラージュしたビジネス。「社会貢献ビジネス」ともいわれるが、社会貢献とビジネスが、共存するとは思えない。
複雑に巧妙になってるので、平和な日本人は、コロッとだまされる人も多いんだろう。お金にガツガツしてないだけで、いいというふうにも映るのかもしれない。が、根本的な部分は、どうなんだろう? 最終的には、社会貢献がしたいのか、お金設けがしたいのか。
この不況時に、そんなに外面ばかりよくしていたら会社は倒れるわけだが、社会貢献への投資が次のビジネスにつながると考えれば、チャンスなのかもしれない。しかし、なんでも商機に考える発想は、疑問に思う。
バランスよくやっるのはいいけれど、社会貢献の皮を着た狼が金を騙しとるようなことはやめてほしい。
騙すか騙されるかの境界線は、どこかというのは難しいけれど。