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誰でもできる被災者支援、たくさんの人の協力を

01.08.2012 · Posted in view, 震災復興

昨年クリスマスの頃、福島から母子避難しているAさんから連絡がきた。
「赤坂プリンスに避難していた男性が、赤プリ退所後身体を壊し入院。10日程前に退院したが、都からは病院の近くの部屋を提供されたが、生活用品が何もそろっていない。都や赤十字から提供される家電などの生活用品もまだ届いておらず、支援してあげられないか」。

Aさんがいうには、母子避難していると、子どものために何が必要なものは、調達しようと必死で駆けずり回るが、退院後すぐでは土地勘のない土地で思うように動き回れないだろうし、男性だと知らない人間から何かをもらったり提供されたりすることに抵抗があるだろう。特に、東北の男性は「武士は食わねど高楊枝」的な思考が強く、信頼関係ができるまで、素直に提供を受けるのがなかなか難しい。また、母子避難の人たちは、ある程度まとまって暮らして、お互い協力や情報交換ができるが、一般のところにひとりで暮らしていると、いろいろな支援が届かない、ということだった。

私はいろいろな人に連絡した。行政や社協、NPOもあたったがちょうど連休で、すぐの対応は難しいだろうと思い、ママ友に連絡を回した。この寒い時期に、何もない年末はちょうど大掃除の時期。家族のいる家庭だと、すぐに使わないもの、余っているものなどが必ずあるはず。そう思っていたら、すぐに何人か写メを送ってくれた。食器やキッチン用品、ポット、タオル、保存食品、男女兼用のスエットなどなど、さすがママ友ネットワークは強い!

不要なものを送っても困るだろうから、直接その男性に連絡。「赤プリで一緒だったAさんから聞いて」と連絡したが、最初は不審そうな印象。そりゃ、そうだろう。全く知らない人から必要なものを聞かれたら、素直にハイハイと答えられない人も多いと思う。支援者を語った詐欺も存在するし、東京という土地で警戒心も強くなっていたと思う。

家電製品は都などから支給されるものと重なるといけないので、とりあえず今は不要ということだった。アパートが電磁調理器しか使えず、普通の鍋が使えるのかどうか、使い方はどうすればいいか、など聞かれたため、電磁調理用の鍋などを調達し、ママ友から提供されたものや、家にあった様々なものをダンボール2個につめて送った。

翌日荷物が届いたと連絡があり、その声は最初のときとは違い、柔らかかった。荷物の隙間に、お菓子やビール・缶詰など詰めて送ったことに対してとても喜んでくれた。こちらとしては、「こんなものを、送っていいのかなぁ?失礼にあたらないかな?」と考えながら荷造りをしたのだが、要らないなら捨てられるくらいの少量を送った。意外なものでも感謝されることに安堵とうれしさを覚えた。

フリマの際に荷物を出す時、とても気を遣う。値段をつけるせいもあるかもしれないが、自分では価値が高いと思っていても、買う側にとってはその値段の価値があるかどうかわからない。逆に、「めちゃ安い!」といわれることもある。ものの価値なんて、人によって違い、使う側が決めること。

都内に避難されている方は、経済的に楽な人は多くはないだろうが、普通の生活レベルを保てる経済力くらいはあるはず。そこに、支援だといって、いろいろ提供することで、プライドや意欲やさまざまなものを傷つける可能性がある。そういう配慮がとても必要だと思う。

母子避難の方たちには、NPOの活動として、いろいろな支援を行なっている。子ども、女性というくくりでの支援はかなりある。しかし、この男性のように、一般のなかでひとりで暮らしていると、いろいろな支援から漏れる可能性が高い。

1回目送ったときに、できれば手に入れたいというものを聞いたので、行政や地域のリサイクル情報のリストの他に、追加で支援物資を送った。

ほんの些細なことで誰かの助けになる。今後もできるだけ継続して、こういった方々の支援をしていきたいと思う。

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