子どもの心のケア小冊子『子どもの心に寄り添って~被災した子どもの心のケア~』
NPO法人 キッズドアから、子どもの心のケア小冊子『子どもの心に寄り添って~被災した子どもの心のケア~』(A5/24ページ/カラー) を発行しました。
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構成/編集を担当しました。
まんがは、(ぼうごなつこさん)です。
3・11から10カ月がたつ今頃になぜ?と思われる方も多いと思います。
子どもたちは、仮設住宅や被害の残る家屋から学校に通い、学校が流された子どもたちは、別の学校に時間をかけて通学する・・・といった学校生活を送っています。また、他県に引越し全く知らない土地で、新しい生活を始めている子どもたちもいます。
学校で友達と一緒のときには元気で普通に過ごしていても、通学時に町の様子を見たり、TVから震災の報道が聞こえてきたり、何かのきっかけで、「子どもの様子がいつもと違う」「以前にはなかった言動をするのが心配」「どう対応していいかわからない」というお母さんの声を聞いています。
子どもの心の専門家からは、「震災直後の混乱期には、子どもは大人を気遣っていつも通りにしているが、半年、1年と日常が戻ってくる頃に変調が現れてきます。そのことを理解し、上手に対応することが大切です」というお話をうかがっています。
お母さんたちや子どもの心の専門家の方たちからヒアリングを行い、被災後の子どもによく見られる様子をシーン別に紹介しながら、気持ちを読み取るヒントをマンガやイラストで、わかりやすく説明しています。
子どもの様子は、文章にすると、なかなか微妙なニュアンスが伝わりません。
マンガなら、「うちの子も、こんなとき、あるある」と母親ならではの直感で応用が効くと感じました。
それに、文章だと、子どもの相手で読むのを中断されたり、理解するまでに時間がかかったりしますが、マンガなら1コマ、2コマ見ただけで、ピンとくると思ったのです。
今後、3・11に向けて、震災報道が増えると思います。気持ちを言葉でうまく表現できない子どもたちには、それが刺激となり、今まで頑張ってきた糸が切れてしまったり、心に変調をきたす恐れはあります。
子どもたち、大人も含めて、本当の意味で元気に暮らせるにはまだ時間がかかると感じています。
この小冊子の内容をヒントに、保護者や周りの大人が、子どもの心に上手に寄り添って、少しでも早く、子どもたちが元気に笑顔で暮らせる日々がくることを祈っています。